プーチン大統領は19日、同日午後6時から4月21日午前0時(日本時間20日午前0時から21日午前6時)までの30時間、ウクライナ侵攻地域でのすべての軍事行動を停止するよう命じたとロシアの報道機関が伝えた。20日の復活祭(イースター)に合わせたもの。ロシアが一方的に発表したもので、当初ウクライナは拒否したが、受け入れたという。いったいなぜプーチン大統領は一時停戦を打ち出したのか。
一時停戦のはずだったが、ロシア、ウクライナ双方とも攻撃が続いていると主張。停戦は事実上実現しなかったようだが、大規模攻撃はない模様だ。なんとも奇妙な停戦だが、これはプーチン氏がトランプ大統領のイラつきを抑えつつ、自軍を有利に動かそうという策略とみられる。
トランプ氏は大統領就任後24時間以内に合意を約束し、その後数週間にわたる交渉を開始したにも関わらず、停戦交渉は難航し、いまだに実現しそうにない。18日には側近と停戦推進について会話を交わし「そろそろ諦めるつもりだ」と不満を漏らしたと伝えられる。
米国事情通は「トランプ氏は忍耐を失いつつあり、早期に合意に達しなければ交渉プロセスから撤退する意向を示しました。これはウクライナに向けたものと言われています。大国ロシアが引かないことは分かっているから、小国側が妥協せよというわけです。トランプ氏が交渉から撤退した場合、ウクライナへの米国の軍事援助が停止されるということになり、ロシアがさらに領土を広げることになります」と指摘した。
そんな中、プーチン氏が突如、イースター停戦を宣言した。実効性はともかく、ロシアがつかの間の平和を申し出たことになる。
ロシア事情通は「トランプ氏が2か月前に和平交渉を開始して以来、ロシアが実際に行った最初の譲歩であるという意味で重要です。トランプ氏の最初の提案は〝30日間〟の停戦でしたが、〝30時間〟という数字を引っかけているかもしれません。トランプ氏がイラ立ち、ロシアを国際社会に復帰させないという流れにならないよう、〝ご機嫌取り〟の意味もあります。何よりトランプ氏がキレて急にウクライナ全面支援という予測不能な行動に出ることを、イースター停戦という言葉だけで止めます」と語る。
最大の理由は軍事的に駒を進めるためとみられる。
「ウクライナは昨夏、ロシア領に攻め入ってクルスクなどを占拠しましたが、現在、ロシア軍はその99%を取り戻したようです。だからロシアはそこに駐留していた5万人の兵士を再びドンバス地方の最前線に移動させたいと思っています。イースター停戦の30時間はちょうどいいのです。イースター後、ドンバスでロシアの大規模攻撃があるかもしれません」(同)
本格的な停戦はいつになるのか。












