ソフトバンクの周東佑京内野手(29)が開幕から13試合連続安打と打線をけん引し、球団記録の「19」まで6試合と迫っている。チームは主軸を担う栗原、近藤、柳田が相次いで故障離脱。大幅な戦力ダウンを強いられる中、リードオフマンが不穏な空気を吹き飛ばす活躍でチームに落ち着きをもたらしている。
打率3割1分7厘、リーグトップの5盗塁、19安打は同3位タイ(14日時点)。得点圏打率は4割を超え、勝負強い打撃でもカバーしている。不動の中堅手は広い守備範囲でも投手陣を盛り立て、文字通り走攻守で存在感を放つ。
ホークスの開幕は歴史的な出遅れだった。7試合で2度の3連敗を喫し、わずか1勝。だが、そこから6戦負けなしの巻き返しで勝率を5割に戻した。その立役者の一人は紛れもなく周東だ。開幕直後も「周りが言うほど雰囲気は悪くない。優勝するチームも50敗はする」と動じる様子は一切なかった。選手会長2年目を迎え、言動からも昨年以上に「チームの顔」としての自覚がうかがえる。
球団では柳田と人気を分け合う存在。年々、視野の広さが際立ってきた29歳は、名実ともにチームを背負う使命感を体現している。それは直筆のサインにも表れている。
「サイン変えましたよ。今まで楽をしすぎてたんで。もらった時に誰からもらったか、はっきり分かる方がいいなと。子供たちとかも、きっとそっちの方が喜んでくれるかなと思って」
スター選手になるほどサインを求められる機会が増え、簡素化されるパターンも多い。ところが、周東は逆行するように、今年から「Shuto」と1文字ずつハッキリと記すようになった。
プレーの安定感、随所に見せるリーダーシップ、視野の広さが野球人としての深みを持たせ、周囲からの信頼につながっている。立場が人をつくる――。好循環がグラウンドの結果にはね返っている。












