〝悲劇〟に見舞われた――。米男子ゴルフツアーの今季メジャー初戦「マスターズ」初日(10日=日本時間11日、ジョージア州オーガスタのオーガスタ・ナショナルGC=パー72)、2度目の優勝を狙う2021年大会制覇の松山英樹(33=LEXUS)は2バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの73で回り1オーバー、首位と8打差の38位と出遅れた。
まさに〝不運〟と言えるだろう。日本勢で唯一の出場となった松山は序盤にバーディーチャンスにつけるもスコアを伸ばせず、耐え忍ぶ展開。7番パー4ではティーショットを木に当てながらも約3メートルのチャンスにつけて初バーディーを奪取。8番パー5ではフェアウエーバンカーに入れながらも約3メートルにつけてバーディーとして折り返した。
迎えた後半戦。松山は「神に祈らなければならないほど難しい」という意味で名づけられたオーガスタ名物の「アーメンコーナー」(11~13番)で大苦戦。11番パー4をパー。12番パー3では短いパーパットをセーブできずにボギーとすると、13番パー5では第3打がピンを直撃。しかも、当たりどころが悪かったようでボールはクリーク(小川)に落ちてしまった。1打罰で打ち直しとなった第5打を寄せきれずに2パットのダブルボギー。要注意の難所で3つスコアを落とした。
今大会前、日本ツアー5勝の芹沢信雄(65=TSI)は本紙の取材に応じ、メジャー2勝目を狙う松山について「注目度もかなり高い。マスターズに照準を合わせてきているだろうし、調子は悪くないと思うんです」とし「アーメンコーナーをすっと抜けられればいいというのはあります」と警告していたが〝はまって〟しまった格好だ。
試合を中継する「TBS」系で解説を務めた元世界ランキング4位の〝レジェンド〟中嶋常幸(70)が「完璧なショットだけどね」と振り返ったように、松山のミスではなく逆にナイスショットだった。それだけに普段は冷静沈着な松山も腰に手を当てあぜんとした表情を見せた。予期せぬアクシデントとあって「不運」としか言いようがない。この事態に中嶋も「残酷ですよね。我慢するしかない」と語った。
松山は残る5ホールをなんとかパーセーブ。最終18番パー4ではピンそばにつけるも絶好のバーディーチャンスで短いパットを外しパーとするなど「アーメンコーナー」での失墜を引きずっているようでもあった。松山にとって最大の武器であるショットに安定感のないのは気がかりだが、2日目から巻き返してくれるはずだ。












