ドジャースの大谷翔平投手(30)の将来的な投手復帰について、ノーラン・ライアンの〝恩人〟として知られ、米球界で「現代ピッチングメカニクスの父」「投球のプロフェッサー」と呼ばれるトム・ハウス氏(77)が10日(日本時間11日)、ポッドキャスト番組「パブロ・トーレ・ファインズ・アウト」に出演し、注目すべき見解を示した。
元メジャー投手であり、スポーツ心理学の博士号も持つ伝説的指導者であるハウス氏は、司会の「大谷はまだ投げられると思うか?」という問いに「NO」と即答。驚く司会に対し、「私は大谷は打者だと思う。彼はすでに投手としての力は証明した。彼のチームにとっての最大の価値は毎日フィールドに立っていること(つまり打者)だと思う」と述べ、「そしてこれは自分が間違っていることを願いながら言うが、彼の肩が負荷に耐えられないと思うからだ」と理由を語った。
その根拠としてハウス氏は、打撃向けの重いウエイトトレーニングは投球には適していないこと、さらに「平地での動作で体にかかるエネルギーは体重の約4倍だが、マウンドからの投球では約6倍になる」と指摘。
「特に(投球後の)減速動作において、彼の肩は大きな負荷にさらされる」と語り、傾斜のあるマウンドで投げること自体が身体に与える影響の大きさを強調した。
これまでの大谷の活躍には「ただただ言葉を失う思いで見てきた」と語るハウス氏だが、「彼のフォームは非常に優れていて、メンタルも抜群。本物の選手だと思う。でも、体は二刀流に耐え続けられないと思う」。スーパースターであれど、人間の構造がもたらす懸念点については大谷も例外ではないという。
ハウス氏は1971~78年にメジャーでリリーフ投手としてプレー。引退後はコーチに転身し、南カリフォルニア大学でマーケティングの学士号と経営学修士号、アライアント国際大学でスポーツ心理学の博士号を取得。科学的アプローチをいち早く指導に取り入れた先駆者として知られ、40代で再ブレイクしたノーラン・ライアンや、ランディ・ジョンソンを指導した実績を持つ。
そんな「データと実践の巨人」が語る大谷評だけに、その言葉の重みは大きい。













