新日本プロレスのIWGP・GLOBALヘビー級王者・辻陽太(31)が、「ハウス・オブ・トーチャー(H.O.T)」を率いるEVILの改心に感激している。5日両国大会でのV3戦を前に、挑戦者は乱入・介入を封印し、クリーンファイトを展開。かねてその実力を高く評価してきた辻は、ついに目を覚ましたEVILを〝救世主〟とまで評し期待を寄せた。
H.O.Tのセコンド乱入・介入が日常茶飯事で、反則の限りを尽くしてきたEVILだが、辻の「エブリシング! なEVILでかかって来い」という要求に呼応。本紙の取材で改心宣言を繰り出すと、3月29日高岡大会では「お前の言葉で目が覚めたよ。正々堂々勝負しようじゃねえか」と試合前に握手まで交わし、言葉通りクリーンファイトを繰り広げた。
常人であれば果たしてうのみにしていいのか、戸惑うほど急転直下の展開にも辻は「素直にうれしいですね。彼の中に流れる生え抜きの血が、目覚めたんじゃないかと思ってます」と素直に感激。「ただEVILと東郷は改心したみたいですけど、他のメンバーはどうなんだろうなと。いまだにプッシュアップバーを使ってたりとかするので、そこをどう束ねるのかは社長(EVIL)の手腕なんじゃないか」と、H.O.T全体への波及を熱望した。
ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン時代のEVILは、ユニット結成当初こそ乱入・介入や凶器使用で暴れまわっていたが、重要な場面で見せる真っ向勝負のファイトスタイルには定評があった。ヤングライオン時代に、その姿をセコンドで見ていた辻は「当時のEVILは闇の中で一点輝く光だったんじゃないかなって。それがキング・オブ・ダークネスだったのかな」と回想。さらに妙な親近感もあるという。「実は自分が(アニマル)浜口道場にいる時、EVILらしき人が2回くらい来て、道場生を激励してたんですよ。もしかしたら、あそこでも先輩なのかもしれない…」と、プロ入り前を思い出し遠い目になった。
それだけにEVILの改心は、まさに辻が待ち望み続けていたものだった。「僕は彼のことを、新日本が世界に誇る一人のレスラーだと思ってるので。EVILとなら2年連続ベストバウトも狙えると思うし、この新日本を救うこともできると思う」と、昨年の後藤洋央紀戦に続いての東京スポーツ新聞社制定プロレス大賞ベストバウト受賞にまで意欲を見せた。
「新日本のトップであるべきIWGP世界ヘビー級がベテランの思い出づくりに使われているのが現状。だったらもう一つのIWGPであるGLOBALを、俺が持っている限りはIWGP世界より魅力的で意味のあるベルトにしたい」。熱い思いを胸に秘め、生まれ変わったEVILを迎え撃つ。












