元兵庫・明石市長の泉房穂氏(61)が24日、神戸市内で会見し、夏の参院選に兵庫選挙区から無所属での出馬を表明した。政界引退後、コメンテーターでお茶の間の人気を博していたが、現状の政治に不満で〝令和の坂本竜馬〟となる覚悟を見せた。これに納得いかないのは、弁護士同期で友人関係という元大阪府知事の橋下徹氏だ。「卑怯だ」とかみつき、舌戦が勃発。ただでさえ斎藤元彦知事問題で揺れる兵庫県は、さらに騒がしくなっている。
泉氏は〝国会の爆弾発言男〟の異名を取った石井紘基衆院議員の秘書を務め、2002年の殺害事件後に遺志を継ぐ形で政界に転身。11年からは兵庫・明石市長に就任し、子育て支援など市民目線の改革を実行し、3期の任期中に11年連続人口増を成し遂げた。
市長時代は、華々しい功績を残した半面、市議に対し「問責なんて出しやがって、お前ら議員なんか落としたるからな」と恫喝し、職員に対し「火をつけて捕まってこい」などと、パワハラ問題で揺れる斎藤氏がかわいく見えるほどの暴言を放っていた。
市長辞任の際には政界に戻らないと宣言していたが、今回の参院選で再び国会議員の道を目指す。「前言を撤回して立候補することについてのご批判は、甘んじて受ける立場だと理解をしている」と素直にわびた。
タレントやコメンテーターとして、テレビなどでの出演も多かった中で、なぜ出馬するのか?「(昨年の)衆院選の後、『生活、何とかしてよ』と言って、多くの国民が動いた。与党が過半数割れになった。だったら国民の方を向いた政治が始まるかと思ったら、始まれへん。相も変わらず、国民を苦しめる政治が続いてる。だから自分は立ち上がる。有言実行に移る」と現状に居ても立ってもいられなかったという。
明治維新の立役者となった坂本竜馬の名前を挙げ「自分にやらせてもらえるなら、日本の国も立て直せる。すべての代表幹部に会いたい。薩長同盟のようなことはしたい。この立ちいかなくなった日本を救う、そういった気概もない人間が総理なんかなるべきじゃない。もっと真面目に政治をやれ」と止まらない。
一方、泉氏の出馬に冷や水を浴びせたのは橋下氏だ。カンテレ番組で、泉氏の衆院選挙区が西村康稔元経産相の地盤であることを挙げ「泉さんが政権交代やるんだったら、衆院をとらないとダメ。一番しんどいところ避けている。一番当選しやすいだろうという参院の方に手を挙げたのは、国会議員になりたいだけ」「覚悟が見えない」などとコキ下ろしたのだ。
いつもの泉氏だったら激高してもおかしくないところだが「政治評論家としての意見ですね」と前置きした上で「橋下徹氏も、いつまでも政治評論家してないで、立候補しはったら?」といなしたのみ。
参院選を前に余計な敵はつくりたくない雰囲気がありありだったが、橋下氏は止まらない。X(旧ツイッター)では「こんな人物が政権なんて獲れるわけないし、国会議員の誰も付いていかん。そもそも明石市議会でも過半数を獲ったこともない」とバッサリ。完全にロックオンされ、もはやバトルは避けられない情勢だ。
昨年から国政復帰がささやかれていた泉氏は、国政政党から共同代表のオファーや新党結成で10億円の軍資金提供話があったが、固辞したことを明かした。あくまで無所属での出馬にこだわるが、支援は受け付けるとして、立憲民主党や国民民主党がバックアップに回ることになりそうで、混乱続きの兵庫県で、熱い参院選になりそうだ。











