さあ、歴史的開戦だ。〝銀河系軍団〟ドジャースが18日に東京ドームでカブスとのMLB開幕戦を迎える。大谷翔平投手(30)はプレシーズンゲームで豪快弾を放つなど、日本列島はすでに興奮に包まれている。2年連続となるワールドシリーズ優勝への始まりを告げるとともに、シーズン162試合の過酷ロードのスタートでもある。今季の移動距離はメジャー30球団の中で実はドジャースがダントツ。地球1周分どころでは済まない驚がくの距離とは――。

 大谷の覇道がいよいよ幕を開ける。チームは開幕前日の17日に東京ドームで約2時間の公式練習を行った。参加は基本的に自由で大谷は欠席。体調不良を抱えていた主力のベッツは開幕シリーズ2試合の欠場が決まり、長いシーズンを見据えて回復を最優先させることになった。

 世界一を達成した直後のシャンパンファイトで、大谷は「あと9回やろう」と呼びかけた。2連覇がなければ大目標の〝10連覇〟もないだけに、ひとまず今季に全力を傾ける。そこで避けて通れないのが長距離移動だ。

 ドジャースの本拠地はカリフォルニア州ロサンゼルス。ナ・リーグ西地区に属し、アリゾナ(ダイヤモンドバックス)やコロラド(ロッキーズ)など遠征が不可欠な立地にある。162試合を戦い抜くことは耐久レースの側面もあり、移動による負担は選手個々のパフォーマンスにも影響を及ぼす。もちろん距離や時間が短ければ、それだけ体力的には有利ということになる。

 そうした中、米サイト「NJ.bet」が興味深い数値を算出している。30球団がシーズン中に移動する距離を独自に集計。その結果、上位には西海岸の球団が集中し、3位にサンディエゴのパドレス(4万5509マイル=約7万3200キロ)、2位には本拠地移転に伴い、カリフォルニア州サクラメントにあるサタ・ヘルス・パークを使用するアスレチックス(4万8911マイル=約7万8700キロ)が入った。

 そして、ぶっちぎりのトップとなったのがドジャースだ。その距離は何と「5万5893マイル(約9万キロ)」。地球の1周分はおよそ4万キロで、大谷らドジャース勢が年間で移動する距離は地球2周分以上ということになる。

 一方で最も距離が短いのは、オハイオ州クリーブランドのガーディアンズ(2万5488マイル=約4万1000キロ)。中西部の中央に本拠を置く地理的な恩恵にあずかっている形で、ドジャースの半分にも満たない。

 30球団の平均は3万5488マイル(約5万7000キロ)。2位のアスレチックスとドジャースに1万キロ以上の差があるのは、今遠征の影響が大きく日本との往復で「1万947マイル(約1万8000キロ)」が追加されている。

 移動するだけでも重労働だが、長距離フライトが目的ではない。入念な準備を経て、試合で最大限のパフォーマンスを発揮しなければならない。その上でライバル球団の徹底マークを突破し、2年連続の栄冠を目指すのだから過酷さは増すばかり。しかも昨年から1万2741マイル(約2万キロ)増えるというからなおさらだ。

 昨季のドジャースはホームで52勝29敗だったのに対し、ビジターでは46勝35敗だった。米専門メディア「ドジャースネーション」も「移動距離が大幅に増えたことで、シーズン終了時の成績がどうなるか」と注目している。

 昨年の開幕は韓国・ソウル、今年は東京で迎える。その背景には、MLB機構が進めるアジア市場の拡大というビジネス要素もある。大谷を筆頭とする人気球団の宿命とともに頂点へ駆け上がる。