新日本プロレス12日愛媛・宇和島大会の「NEW JAPAN CUP(NJC)」2回戦で、海野翔太(27)がグレート―O―カーンを撃破し準々決勝(15日、名古屋)に進出した。1月4日東京ドーム大会でメインイベンターに抜てきされながら逆風続きだった男は、今大会でゼロからのリスタート。すべてを一新して戦う海野の姿を、棚橋弘至(48)はどう見たのか――。
1・4東京ドームでIWGP世界ヘビー級王者のザック・セイバーJr.に敗れた海野は、戦前からファンのブーイングを浴びるなど苦難の日々が続いた。さらに2月大阪大会ではオーカーンとの一騎打ちで屈辱の敗戦。バリカンで自ら頭を丸め、NJCで再起を図ることとなった。
コスチュームは全身白に新調し、入場時に行っていたファンサービスも封印。序盤から必死の形相でオーカーンと一進一退の攻防を展開した。エリミネーターを回避してジャーマンで投げ捨てると、強烈なラリアートでなぎ倒す。最後はランニングニーアタックから新必殺技Secоnd Chapter(変型フィッシャーマンズバスター)を初公開し、3カウントを奪った。
試合後のリング上ではマイクを握ったものの、言葉を発することなく一礼して退場。バックステージにも姿を現さず、取材にも応じることはなかった。
無言を貫いている以上、海野本人の真意は定かではないが、生まれ変わろうとしている「新時代のエース」に棚橋は太鼓判を押した。「いろいろな価値観が広がってるんじゃないかな。僕もかつて反省の意味も込めて丸坊主もどきにした時もありましたけど。あのままいっても翔太はもちろん素晴らしいレスラーになったと思うけど、1回挫折を味わった…挫折と言うのかな? そういう人間の方が強い。精神的にタフになった翔太に、技、肉体は勝手についてくるものだと思うからね」と「心・技・体」の充実を見ている。
新技の名前からも海野というレスラーが「第2章」に突入したことは間違いない。かつての師匠であるジョン・モクスリー(AEW)の入場スタイルや必殺技デスライダーを封印したことで、過去の自分と決別したようにも見える。棚橋は「何かを得るためには何かを失わないといけない。ノーペイン、ノーゲインって言って。何かを捨てることによって、翔太は新しい何かを得ると思ってますので」と代弁した。
準々決勝では14日大阪大会で行われる内藤哲也VSジェフ・コブの勝者と対戦する。どん底まで落ちた海野は、過去も迷いも捨て去ってNJCの頂へ突き進む。













