ドジャースを率いるデーブ・ロバーツ監督(52)が、指揮官としては歴代最高となる4年総額3240万ドル(約47億6000万円)で契約を更新したと10日(日本時間11日)に複数の米メディアに報じられた。
2016年シーズンから指揮を執り、9年間で4度のリーグ優勝と8度の地区優勝を飾り、昨季は4年ぶりにワールドシリーズ(WS)を制覇。レギュラーシーズンとポストシーズン(PS)を合わせて907勝を挙げた一方、ドジャースには「WS優勝」以外は評価されない風潮もあり、PSで敗退するたびに「解任論」が取りざたされてきたことも事実だ。
そんな荒波を生き抜いてきたロバーツ監督が〝最高評価〟を得るまでになった舞台裏の一部を、米全国紙「USA TODAY」の敏腕記者、ボブ・ナイチンゲール氏が明かしている。その中で「デーブ・ロバーツは昨秋、内心ではまた1次リーグで敗退したら解雇されるのではないかと心配していた」という。
クビを覚悟したのはパドレスと争った地区シリーズの第3戦後。初戦に勝利しながら連敗を喫し、1勝2敗で負ければ終わりの崖っぷちに立たされた。しかも先発投手が足りず、第4戦は救援陣だけでつなぐ「ブルペンゲーム」を選択。攻撃陣では右足首を捻挫し、すでに満身創痍だった主力のフリーマンが急きょ欠場…。さらに、クラブハウスのリーダーでもあるミゲル・ロハス内野手(36)は内転筋の負傷が限界を迎え、第3戦で途中交代していた。
そして第4戦の朝を迎えても事態は好転せず、ロハスは泣く泣くロバーツ監督に「本当に申し訳ない。今日はプレーできない。本当に歩けないんだ」とメールを送ったという。すると、即座にこんな返事が返ってきた。
「ミギー、今年はワールドシリーズに勝つんだ。そして来年も一緒に勝つんだ」
あと1敗で終戦という状況でもWS優勝を信じ、25年の連覇まで〝宣言〟してきたことにロハスも「メッセージを読んでも、それが起こり始めるまでは信じられないよ」と驚いたという。それでも指揮官のブレない信念と強気な姿勢に「あと1試合でリーグ優勝決定シリーズにも進めないところまで追い込まれていたのに、彼は僕らが勝つという自信をチームに与えてくれたんだ」と感謝の言葉を口にしている。
最大の危機を乗り越えた後、頂点に駆け上がったのは周知の通り。ナイチンゲール氏は「もしあの第1ラウンドでパドレスに勝っていなかったら、ロバーツ監督の職はどうなっていただろう」と記し、指揮官自身も「あの試合に勝たなければ、(後任人事などで)とても騒がしくなっていたと思う」と話したという。
過去最高の報酬を手にしたロバーツ監督。WS連覇に向けた戦いがもうすぐ始まる。












