新日本プロレス春の最強戦士決定トーナメント「NEW JAPAN CUP(NJC)」が8日の後楽園ホール大会で開幕。「ハウス・オブ・トーチャー(H.O.T)」のEVILが、前年度覇者にしてIWGP・GLOBALヘビー級王者の辻陽太(31)を破り2回戦(11日、岡山)に進出した。

 優勝候補を拷問の館に引きずり込んだ。セコンドのディック東郷に入場中の辻を襲撃させて先制。さらには辻のジーンブラスターをレフェリーに誤爆させ、東郷のパウダー攻撃からEVILが急所攻撃を繰り出す。そのまま一気にEVIL(変型大外刈り)で3カウントを奪ってみせた。

 すると大会後、けたたましく鳴った記者のスマホには「EVIL」の邪悪な4文字が…。会心の勝利に上機嫌のEVILの電話取材が強制的にスタートしてしまった。

 ともあれ、現GLOBAL王者を撃破し、優勝へ好発進したことは間違いない。戦前の辻は「EVILを尊敬できる部分も多々ある」などと発言していたが、EVILはこれが勝敗を分けたと分析。「アイツの敗因は、俺への憧れを隠し切れなかったから。誰かが言ってただろ。『憧れるのをやめましょう』ってな。まあ、あの腐ったミカン箱の中にいたら、俺に憧れる気持ちも分からないでもないがな」と、あろうことか2023年のWBCで日本代表を優勝に導いた大谷翔平投手(ドジャース)が発した言葉を引用して勝ち誇った。

 2回戦では「バレットクラブ・ウォー・ドッグス(WD)」を率いるデビッド・フィンレーとの激突が決定。これまでは共闘関係にあったが、EVILが一方的にWDをバレットクラブから追放することを宣言したため、内部抗争が勃発している。EVILは「そもそもアイツが入ってきたことすら認めてねえからな。だいたいアイツが何をやったっていうんだ。ジェイ(ホワイト)を追放したのはヒクレオだし、タマ・トンガを追放したのも俺だよ」と、23年3月からバレットクラブに加入したフィンレーに対し、難癖をつけた。

 さらには「バレットクラブのリーダーぶってたけど、海外に出たら誰もお前のことなんて知らねえからな。こっちはもう世界見てんだよ。俺とお前の世界的知名度を比べてみろ。俺の方がリーダーにふさわしいのは明らかだろ」と、理不尽にもすでに自身が事実上のバレットクラブリーダーに君臨していたと既成事実化。

「東京ドームでも負けやがって。肝心なところで負けるリーダーを、どこの誰が信用するんだ」。1月4日東京ドームで棚橋弘至に敗れた自身を文字通り棚に上げ、辻に敗れたフィンレーをこき下ろした。

 最後まで言いたい放題だったEVILは「日本にはいいことわざがあることを教えてやるよ。『飼い犬に手を噛まれる』ってな。分かったか、よく覚えとけ」と不穏な発言を残して通話を打ち切った。まさかWD内にH.O.Tに内通する者がいるとでも言うのか――。NJCの行方とともに、ユニット内チーム抗争からも目が離せなくなってきた。