【球界こぼれ話】昨季以上の成績は間違いなしか。春季キャンプを終えた日本ハム・清宮幸太郎内野手(25)を見ていると、そう感じざるを得ない。昨年までに比べて明らかに野球に対する姿勢が変化しているからだ。
顕著な例は小さなミスにも妥協しなくなったことだろう。昨季までの清宮といえば、温厚な性格
もあってどこか緊迫感に欠ける印象を拭い切れなかった。打撃練習では打ち損じても悔しさを見せることなく苦笑い。守備も同様で、非凡な才能を持つ逸材にもかかわらず覇気や迫力は感じられなかった。
だが、今季はそんな雰囲気をみじんも感じさせない。キャンプ中の打撃練習を注視したが、いつ見ても1球1球を大切にし、ミスショットした際には心の底から悔しがる場面が何度も見られた。連日の三塁守備練習でも率先して声出し。谷内内野守備コーチの激しいノックにも手を抜くことなく、ミスした直後にはコーチに歩み寄って厳しい表情で自ら改善策を尋ねることも珍しくなかった。
こうした前向きな姿勢には長く清宮幸を身近で見る辛口の球団職員ですら「明らかに今年の幸太郎は目の色が違う」と絶賛したほど。この調子なら、ケガさえなければ相当な結果を残す可能性は高い。
昨年のこの時期、清宮幸はどん底に陥っていた。春季キャンプ目前の自主トレ中に左足首を捻挫。キャンプ二軍スタートを強いられ、そのままシーズン序盤戦を棒に振った。後半戦の爆発で最終的に打率3割をマークしたものの、本人はその結果に満足はしていない。キャンプ中に話を聞いた際も「やはりシーズンを通してチームに貢献できなかったことは悔しい。だからこそ今年こそはフルシーズンを戦いたい。僕がシーズン30本、100打点を挙げられればチームの優勝も近づく。そのためにも僕が全試合に出場しないといけない」と高い目標を掲げて奮起を誓っていた。
今年26歳を迎えるにあたり、チームの中心選手としての自覚も芽生えてきた。こうした清宮幸の姿勢を首脳陣も待ち望んでいたはず。そう考えれば、昨年の春季キャンプ直前のケガも決して悪いことばかりではなかったと思えてくる。
新庄剛志監督(53)は変貌を遂げる清宮幸を目の当たりにしても「絶対に褒めないから」と今季もまな弟子を突き放す構えを見せる。だが、清宮幸の話題を振るたびに笑みがこぼれるのは期待の表れでもある。
台湾遠征を終え、残り15試合を切ったオープン戦で今季に向けた最終調整に入る清宮幸。野球人として風格を漂わせてきた大砲に期待せずにはいられない。












