マウンドで「何」と戦っているのか。広島・新井貴浩監督(48)が、開幕一軍入りを目指す若鯉投手陣たちに来たる実戦舞台で課題を提示した。

 13日から沖縄市での2次キャンプが始まった。この日の指揮官はブルペンでドラフト2位ルーキー・佐藤柳之介投手(22=富士大)、同3位・岡本駿投手(22=甲南大)や大卒2年目の常広羽也斗投手(23)、滝田一希投手(23)、高卒3年目の斉藤優汰投手(20)ら20代前半の投手陣がこぞって投げ込んだ姿を視察。日南での1次キャンプから「さらに腕が振れているピッチャーが多かった」と、一定の評価を口にした。

 ただし、キャンプのブルペンでは気になることもあるという。若手投手の中には、少なからず1球ごとに計測機器の数値を気にして投げている投手が多い点だ。ブルペンには最新の「ラプソード」が設置されており、投球ごとに回転数や回転軸等、さまざまな投球データについて逐一投げた投手も確認することが可能になっている。もちろん、「これはこれ」で個々の技術向上には必要不可欠ではある。

 一方で、いざ本番のマウンドではキャンプのブルペンのように1球ごとに、投球データを確認することはできない。さらに言えば、実際の試合で投手が集中するべき対象は、あくまで敵の打者であることは言うまでもない。試合に向け、ブルペンの段階から「戦う相手を間違えてはいないか」という懸念だ。

 15日の週末からはヤクルト、阪神との練習試合が組まれ、開幕一軍メンバー絞り込みへ選定作業の段階に入る。新井監督は対外試合を前に「今は自分のフォームとかを固めたりとか、そういう時期だけど、やっぱり対外試合になったら、打者と投手の戦いになる。ピッチャーなら、相手打者がどういう反応してるのかなとか、見ていきたい」と見極めの一例を説明した。

 若鯉たちが勝負する相手が打者へと向かっているのか。指揮官の眼は一層、シビアになりそうだ。