中日を自由契約となり、巨人に移籍したライデル・マルティネス投手(28)が26日に都内のホテルで入団会見を行った。昨季まで守護神を務めてきた大勢投手(25)との起用法は明確に定まっていないものの、超強力布陣となる「新方程式」に古巣や他球団は早くも戦々恐々となっている。

 この日、来日した右腕は昨季までの金髪を黒に染めて会見に臨み「新しいチームに来たが、それぞれのチームにルールがある。本当に積極的でアグレッシブで最後のアウトまで必死になってプレーするのがジャイアンツ。そこは他のチームとは違う」と語った。

 キューバ出身の剛腕は来日8年目の昨季、60登板で43セーブ、防御率1・09の圧倒的な成績を残し、自身2度目となる最多セーブのタイトルを獲得。通算166セーブで中日の絶対的守護神として君臨したが、チームは3年連続最下位に低迷し、移籍を決断した理由を「8年間日本でプレーして改めて優勝争いができるチームに行ってみたかった」と素直な気持ちを口にした。

 そんなマルティネスの起用法について、阿部監督はこれまで9回を任せ、昨季まで新人から3年連続で抑えを務めてきた大勢を8回に置く構想を明かしている。しかし、大勢は「逆に燃える。僕自身(阿部監督から)8回と直接言われていない。今までやってきた自負がある。そう簡単には譲れない」と守護神の座を渡さない決意をにじませている。

 いったい阿部巨人の守護神問題はどうなるのか。古巣・中日の関係者は「正直、マルティネスは8回に出てこられた方が嫌。ウチは9回よりも8回の得点力の方がずっと高い。その8回にマルティネスに出てこられてピシャリと抑えられた方が9回にも響くし、かなりのダメージになる」と指摘する。

 別のセ球団関係者も「マルティネスと大勢がともにハイレベルな争いを繰り広げれば、他のリリーフ陣も切磋琢磨して巨人の投手陣全体がレベルアップし、他球団打線が手をつけられなくなる可能性さえある。実績のあるマルティネスが8回なら、どんだけ巨人は余裕があるのかと、より脅威に感じるよ」と警戒を強めている。

 マルティネス自身は「クローザーなのか、中継ぎなのか、正直、今のところは役割は分かっていない。中継ぎでも100%の力を出し切る。どんな役割でも全うしたい」と闘志を内に秘めているが…。

 いずれにせよ、他球団にとってマルティネス、大勢の「勝利の方程式」はどちらが8回でも9回でも、攻略法を見いだすことは至難の業となりそうだ。