新日本プロレスのミスターこと永田裕志(56)が、〝幻の所属ラストマッチ〟に秘める思いを明かした。

 永田は自身がプロデュースする19日の千葉・佐倉大会で棚橋弘至、矢野通、ボルチン・オレッグと組んで極悪軍「ハウス・オブ・トーチャー(H.O.T)」の成田蓮&高橋裕二郎&SHO&金丸義信と対戦する。実は同戦には特別なこだわりがある。昨年の契約更改では〝最後通告〟を受け、本来なら今年1月限りで団体との選手契約が満了するはずだった。一部の選手・社員の声が届いたことで土壇場での契約延長となったのだが、それがなければ佐倉大会が所属最終戦になっていた可能性が高かった。

「当初は引退はしないけど新日本所属の最後の試合になるだろうということで。離れる時に、何が自分の中で引っかかっているものがあるかって言うと、さんざん東スポがあおってくれた『永田の付け人は必ずワルになる』ということ。だったらH.O.Tというワルを、最後の最後に善良な付け人(ボルチン)とともに退治しようというのがあったんだよね」。悲願であるIWGP世界ヘビー級王座(現王者はザック・セイバーJr.)取りは仮にフリーになっても目指せるだけに、元付け人たちの更生を自身の所属最後の仕事として一時は考えていたというのだ。

 H.O.Tは2021年9月に誕生。他団体所属のディック東郷を除いてEVIL、裕二郎、SHOの結成メンバーが全員、永田の元付け人だった。ただでさえ永田の元付け人は中邑真輔(現WWE)から始まり代々グレるという流れが続いた時期が長く、そのジンクスを裏付けるかのようないびつな構成だ…。

 永田は「俺の青義が強すぎるがため、俺と同じことをしていては自分が出世できないと悟ったんだろう。それによって悪の道に行く流れができてしまったと。だからある意味でアイツら頭はいいんだよ」となぜか手前味噌な解説を加えたが、見ようによっては巨悪を生んだ張本人のそしりを免れない。11日(日本時間12日)の米国・サンノゼ大会後に帰国拒否のスタンスを示し、現在は試合出場をボイコットしているEVILの参戦こそかなわなかったものの「なんなら彼らをもう一度青義の道に目覚めさせてやろうかなってね。この佐倉大会で成田とかSHOを善人に戻したら、アイツが帰ってきた時には浦島た…いや、浦島EVIL状態にしてやるよ」と使命感を燃やした。

 結果的に2月以降も新日本所属選手としてリングに上がる永田だが、プロデュース興行のメインに抱く思いは変わらない。悪の道にハマった元付け人たちに再び青義を説き、セルリアンブルーのマットに平和をもたらす。