【パリ五輪で話題となった選手たち(1)】パリ五輪で世界中に強烈なインパクトを残したのが、新種目ブレイキン女子に出場したオーストラリアのレイチェル・ガン(ダンサー名・Raygun)だ。

 ガンは緑と黄色の帽子とウエアを着用し登場。日本では「クロネコヤマト」の制服と似ていることから、ネット上で「クロネコヤマト」がトレンド入りするなど、大きな話題を呼んだ。しかし、海外では別の意味で有名人となってしまった。カンガルーのポーズなど独創的すぎるダンスが嘲笑の的に。他の選手との技術的レベルに差があり、3試合とも0点だったことで、SNS上で「なぜ出場できたのか」などと批判の声が殺到。パロディー化する動画が次々に上がった。

 ガンはその後、競技からの引退を発表。一方で影響力は強まるばかりだった。インスタグラムのフォロワーは五輪時の約4000人から約19万5000人に増加。マネジメント事務所とも契約した。また、有名企業とタイアップしてインスタグラムにダンス動画をアップする「レイチェルガンチャレンジ」も実施。ハロウィンではガンの仮装や銅像が飾られ、クリスマスのオーナメントにもなるなど、冬になっても勢いは衰えず。知名度を高めた選手の一人といっても過言ではない。

 年末には、自身が題材になった「レイガン ザ・ミュージカル」という劇を巡って騒動に。ガンの弁護士が、カンガルーダンスやガンのイメージを守るため、主催者側に法的措置を示唆し、ショーが中止になった。この際、弁護士側が主催者側にこれまでの訴訟費用として1万ドル(約145万円)を要求したことが明らかになり、再びガンが非難の的となった。

 ガンはその後SNSで「ここ数週間は大変でした。でも、すべてを解決できたことを本当にうれしく思います。私のチームは(主演の)ステファニー・ブロードブリッジさんのチームと協力し、なんとか合意に達し、彼女はまだミュージカルを進めることができます」と発表。タイトルからガンの名前が消え、新たな劇として披露されることになった。

 2025年もまだまだ、ガンの競技外の活躍が続きそうだ。