国学院大の平林清澄(3年)が、初マラソンだった先月25日の大阪マラソンで優勝した裏には、同大陸上競技部の前田康弘監督(46)による〝筋トレ禁止令〟があった。

 都内で30日に平林の優勝祝賀会が行われ、出席した前田監督は、身長168センチ、体重44キロと小柄な平林が過去に、ウエートトレーニングを直訴したことを明かした上でこう続けた。

「速攻でお前ふざけんなと(笑い)。それをやったら多分固まるだけで、君の良さは死ぬと。これから年齢を重ねていく中で、そこにもチャレンジしていかないといけない領域になるかもしれないけれど、私は今の指導のままいきたい」

 ウエートトレを排除した方針は、初マラソンでの日本学生新記録(2時間6分18秒)など結果につながった。前田監督は、平林の進化について「上半身の動かし方が全く変わって、肩甲骨を引いて走ることができていて、かなりのパワーアップをしている。1年生の時の走りを見たら、笑っちゃうくらい。1年生の時の(箱根駅伝での)9区の走りと、3年生での2区あるいは今回の大阪の走りを比べてみてもらえば」と力説する。

 2028年ロサンゼルスロス五輪は、マラソンで代表入りを目指す平林には、日本人離れした特長がある。前田監督は「体つきは日本人ランナーとは違って、アフリカ人選手に近い部分がある。いらない筋力をつけても重たくなるだけなので、この軽量ボディーをどう生かして主戦場になりうるマラソンに結びつけていくかが大事」。

 近い将来、低迷が続く日本男子マラソン界の救世主となるか。