阿部巨人のチーム最年長捕手である小林誠司(34)の〝特殊能力〟がクローズアップされている。

 巨人は17日の日本ハムとのオープン戦(エスコン)に5―1で勝利。地獄のビジター8連戦を3勝5敗で終えたが、勝利の立役者となったのが二軍から参加した小林だった。「9番・捕手」で今季初の先発マスクをかぶると先発・赤星を好リード。初回無死一、二塁で三ゴロを打たせて三重殺を演出するなど5回1失点にまとめ、打撃では4回の第2打席で鋭い当たりの右前打も放った。

 14日のソフトバンク戦(ペイペイ)でも9回に代打で中前打を放っており、オープン戦は4打数2安打の打率5割。阿部監督は「あんなにいい当たりを見たのは何年ぶり」と笑わせつつも「課題は明確だから。ああやって1本打ったのは成果が出ているということ」とうなずいた。

 強肩捕手として知られる小林だが、ネックは通算打率2割8厘の打棒。2017年WBCでは侍ジャパンのチーム最高となる打率4割5分をマークして脚光を浴びたが、シーズンでは19年の2割4分4厘を最後に打率2割未満が4年間も続き、もがいている。

 そんな中、指揮官が小林に期待するのが、空気を一変させる〝特殊能力〟だという。「なぜか誠司が打つと(ベンチが)盛り上がるからね。大チャンスだったら最後、誠司でいこうと」と期待を寄せているのだ。

 実際、17年の球宴で小林が本塁打を放ち、当時の高橋由伸監督がベンチで目を丸くする様子が話題となった。翌18年は4月に一時、首位打者に立つなど爆発力を秘めている。

 今季の小林はキャンプ二軍スタートで今月11日からやっと一軍合流。正捕手は大城卓が務め、岸田、山瀬との2番手争いも狭き門となっている。小林に与えられる打席数は当然、限られてくるが、きっちりチャンスにバットで結果を残した上、その〝特殊能力〟でGベンチを盛り上げれば逆転開幕一軍の可能性もありそうだ。