侍ジャパンの2024年初陣となる欧州代表との強化試合が6日に京セラドームで行われ、日本代表が5―0と快勝した。圧巻投球を見せたのが、初の代表に選ばれたオリックスの〝新怪物〟山下舜平大投手(21)だ。場内が息を飲む最速159キロの剛速球を連発し、2回1安打無失点。すでにMLBの評価も〝ネクスト由伸〟とうなぎ上りで、スカウトの間では「今すぐに通用する」と感嘆の声が上がっている。

 山下の名前がアナウンスされると京セラドームが大歓声に包まれた。4点リードの6回に4番手として昨年8月26日のロッテ戦以来のマウンドに立つと、最速159キロの直球とカーブ、フォークで2イニングを1安打無失点、2奪三振と欧州打線をねじ伏せた。33球を投げ終えた山下は「楽しかった。実戦が2回目(2月28日の練習試合)なのでいろいろな課題がありましたが、これからにつながるのではと思います」と充実感を漂わせた。

 昨季は9勝3敗、防御率1・61で新人王のタイトルを獲得。終盤は腰痛で離脱したが、チームが優勝争いをしている間にリハビリと肉体改造に取り組み、測定器で投球を細かく分析するなど充実した時間に充てた。順調なキャンプを経てグレードアップし、満を持しての日の丸デビューだった。

 190センチ、98キロの巨体からショートアームで繰り出す出力ある剛球とブレーキの利いたカーブはワールドクラス。すでにMLBでも〝ネクスト由伸〟として評価が高く、公式サイトではロッテ・佐々木朗希、中日・高橋宏斗、西武・高橋光成、平良海馬とともに「次期MLBエースになり得る5人の日本人先発投手」として紹介され「さらに支配的な投手に成長する時間はたくさんある」と期待している。

 オフに山本由伸が12年3億2500万ドル(当時約465億円)の大型契約でドジャースに移籍したが、近い将来の山下も破格契約を結ぶ可能性を秘めているだけにメジャー関係者は「今からデータをそろえておく必要がある。まだまだ伸びるモンスター級の逸材なのは間違いない」と視察に熱が入る。

 昨年は山本の投球にMLBスカウトの視線が集中したが、山下に関する問い合わせも寄せられており、オリックス関係者は「ネクストとして渉外担当に興味を持たれているのが分かる。データである程度のことは把握できていると思うが、細かい部分とか性格的なことを聞かれることもある」とし、中には「すぐにでもメジャーで通用するレベルだ」とベタ褒めするMLB球団もあったという。

 国際試合デビューを果たし、11月の「プレミア12」も見据える山下が世界を震撼させる存在となりそうだ。