【アリゾナ州グレンデール14日(日本時間15日)発】ドジャースの大谷翔平投手(29)がキャンプ2度目のフリー打撃でまた、規格外ぶりを見せつけた。この日、キャンプインした野手陣と順番に打撃ケージに入り、29スイングで圧巻の5連発を含んで10本が柵越え、最長飛距離は推定140メートルだった。一緒に打った野手陣を飛距離で圧倒し、見守っていた山本由伸投手(25)も驚くほどだった。

 野手組がバッテリー組と合流してチーム全体のキャンプがスタートしたこの日、大谷は初めて上がドジャーブルー、下が白の背番号「17」のユニホーム姿でファンらが待ち構えるフィールドに姿を現し、野手組の練習に参加した。実に自然な様子でチームメートらとストレッチやウオームアップをこなし笑顔を見せていたが、集団短距離走では息を切らした表情なども見せた。

 その後は「フィールド2」に移動。主力のマンシー、ロハス、テーラー、アウトマンと組んでこのキャンプ2度目となる屋外でのフリー打撃を行った。この日はファンにも公開し、ブルペンでの投球練習を終えた山本や首脳陣が駆け付けるなど完全にエンターテインメントだ。

 5セット29スイングで柵越えは10本。左中間から右翼にかけてきれいな放物線を描いた。圧巻だったのは4セット目。2球目から破裂音とともに中堅左、右中間、中堅左、中堅左、右中間と5連発。ケージ裏で見守っていた首脳陣、選手らが会話を止めて食い入るように見つめたほどだ。ファンもあまりの迫力に言葉を失った。

 その様子を見ていた地元ロサンゼルス・タイムズ紙のジャック・ハリス記者は「彼のパワーがまだ残っているのが見て取れた。それは決して驚きではないが、彼のヒジのことや昨季の最後をプレーできなかったことなどを考えると、きっといい兆候なんだろうと思う。今日はどこまで強度を上げたか分からないが、前回のフリー打撃では100%の強さでないと言いながらあそこまで打っていて、ドジャースの面々にとっては彼が他とは違う才能を持っていることを見せつけられてうれしいんじゃないかな」と語った。

 元メジャーリーガーで現在、ドジャースの野球編成部門の特別アシスタントを務めるクリス・アーチャー氏は「自分は彼と何回か対戦したけど、フリー打撃を見るのは初めて。彼はクレイジーなバットスピードを持っているね。それがケガ明けで、あそこまで回復していて特に制限などなさそうなのは、本当に感心する。自分が見た中でも最も楽しいフリー打撃の一つだったね」と目を丸くした。

 山本は「すごかったです」と圧倒されていた。テーラーは「彼は本当にグッド。球が遠くまで飛ぶ」と感嘆し、アウトマンも「かなり猛烈なスイングでありながら、しっかりコントロールされている。それはとても難しいこと。彼の打撃は、やっていることを止めて見るべきすごさだよね」と驚きを隠さなかった。

 大谷と山本にワインを贈って話題になったロハスは「本当に見事だったよ。彼は一生に一度の才能を持った選手で、同じチームメートとして同じフィールドに立てるのは光栄なことであり、彼と一緒にプレーできる時間を決して当たり前と捉えることなく、大切に楽しんでいきたい」とかみしめるように語った。

 キャンプインした野手組に飛距離を見せつけた大谷。ユニコーン伝説の第2章がスタートした。