日本サッカー協会の反町康治技術委員長(59)が、今年度の全国高校サッカー選手権を総括し、旋風を巻き起こした準優勝の近江(滋賀)を絶賛した。

 近江は8日に国立で行われた決勝で青森山田(青森)に1―3と敗れて悲願の初優勝を逃したが、今大会は3回戦で全国高校総体(インターハイ)王者の明秀日立(茨城)、準々決勝で優勝候補の神村学園(鹿児島)と強豪校を次々と撃破。攻撃的なサッカーは多くのファンを魅了し、快進撃が脚光を浴びた。

 10日の技術委員会後に取材に応じた反町委員長は、大会を振り返り「青森山田がちょっとヒールみたいになってかわいそうだな…。自分たちの土俵に持っていく力は大したもの」と評する一方で、プレー内容をより詳しく分析して熱弁を振るったのは近江のほうだ。

「近江は3試合、生で見た」と多くの試合を視察。その上で「非常に魅力的な面白いサッカーをしていた。クロスが上がった時に、7人ペナルティーエリアに入っているとか、そういうシーンが多かった。今までの概念とは違って(選手間の)幅はあまり取らないで、3バックのチームだけど流動的、柔軟なスタイルで局面をうまく打開していくのは、すごく新鮮だった」。高校サッカー界に新風を吹き込む躍進だったことを強調した。

 近江は過去2回の出場でわずか1勝しか挙げておらず大会前は〝伏兵〟だったが「決勝に来たのは、決して偶然ではないと思った」とその実力に太鼓判を押した。元Jリーガーの前田高孝監督(38)のもと改革を続ける近江は、日本サッカー界に大きなインパクトを与えたようだ。