ノア2日の有明アリーナ大会で、丸藤正道(44)が飯伏幸太(41=AEW)とのシングル戦に臨み、無念の敗北を喫した。

 遅くとも5年後の引退することを明言している丸藤は、今回の試合は〝最終章の分岐点〟と位置付けられている。2009年4月と10年7月にシングルが組まれたが、お互いのケガで実現しなかった飯伏とついにリングで対峙。序盤はお互い感触を確かめるように、レスリングの攻防を展開した。その中で丸藤は相手の左腕に的を絞り、ダメージを蓄積させた。

 中盤から少しずつ両雄はギアを上げ、丸藤がエプロンでのエメラルドフロウジョンを敢行すれば、飯伏もコーナーから場外へのムーンサルトアタックを放つなど激しくやり合う。その後、顔面蹴りにキレた飯伏からグーパンチを連打されたが、それを止めに入って吹っ飛ばされたレフェリーを踏み台に飛んでヒザを打ち込むなど、目まぐるしく攻防を入れ替えた。

 終盤、ペースをつかんだ丸藤はキーロック、真・虎王、タイガーフロウジョンと攻め込む。だが、3カウントには至らず、ハイキックを返されて致命傷を負う。そこからヒザ蹴りを挟んでのカミゴエ、後頭部へのカミゴエ、正調のカミゴエとつながれて無念の3カウントを聞いた。

飯伏幸太(右)のカミゴェを食らった丸藤
飯伏幸太(右)のカミゴェを食らった丸藤

 試合後、コメントスペースで座り込んだ丸藤は「ぶざまだよね…。あと数年で引退って言ってるけど、もういいんじゃない?」と自嘲する。それでも「そう思ったけど、今も恐怖に見舞われて、一生懸命生きている人たちが日本にいるんだよ。その人たちのことを思うと、この負けくらいで落ち込んでられないよ」と自らを鼓舞するように話した。

 そして「負けて言うのもなんだけど、丸藤正道をナメんなよ。かませ犬になんかならねえよ。これからも壁でいつづける」と宣言。さらに後輩たちに「今でもノア、イコール、丸藤って言われてるだろ。そこを変えてやれ。俺は譲るつもりはねえ!」と奮起を促した。