王座統一の先にある〝使命〟とは――。ボクシングのWBC&WBO世界スーパーバンタム級王者・井上尚弥(30=大橋)とWBA&IBF同級王者マーロン・タパレス(31=フィリピン)の4団体統一戦(26日、東京・有明アリーナ)が、いよいよ秒読み段階に入った。K―1創始者の石井和義・正道会館館長(70)がこの大一番の行方を占うとともに、モンスターにしかできない仰天プランを提言した。

 井上は試合を目前に控えた24日、横浜市内で行われた会見に出席し「楽しみな気持ちでいっぱいです。どんな展開になっても勝ちを手にする試合をしていきたい。タパレスは勇敢なファイターなので面白い試合になると思います」と気合十分。「2階級での4団体統一は史上2人目の偉業ですが、まだまだ通過点。引退の時にキャリアを振り返ってどう思えるか。そこに尽きる」とさらなる飛躍を誓った。

 石井館長は注目の大一番について「何も心配することはないでしょう。相手も研究してくると思うけど、井上選手も進化しているので。スピードとパワーが全然違うから相手にならないと思います。いろんなフェイントを使うだろうし、外したパンチが次のパンチへの布石になっていたり…。今回もいろんなものを見せてくれると思うので楽しみです」と圧勝を確信する。

 そんな井上に期待するのは勝利の先だ。石井館長は「そろそろボクシング界も〝メガイベント〟をやるといいと思います。ドーム級でもいいけど、例えば国立競技場とか…。格闘技もやっているから、ボクシングもやったらいいと思う。井上選手でしかできないでしょう」と仰天の提案を放った。格闘技界では2002年8月に石井館長が総合プロデューサーとして国立競技場で「Dynamite!」を開催。昨年も東京ドームで那須川天心VS武尊をメインにしたメガイベント「THE MATCH 2022」を行った。

 石井館長は自らの経験を踏まえながら「2階級で4団体統一というのは、いいタイミングだと思います。大きなイベントを開催すると、ジャンルそのものが盛り上がるんです。井上選手は『ボクシング』というジャンルそのものを盛り上げるところまで来ていると思います」と力説する。

 さらに、巨大イベント開催のメリットについて「世界中に『日本が盛り上がっているんだな』というのが分かりやすく伝わるんです。K―1も大きい会場でやることで注目を集めていったんですよ」と指摘。その上で「『ボクシングのビッグマッチはラスベガスでやるもの』っていう世界的な先入観があるけど、井上選手にはそれを変える力がある」と断言した。

 世界中から熱い視線を送られているモンスター。形はどうあれ、2階級で4団体統一の先には、さらに日本のボクシング界を背負っていく存在になりそうだ。