やり方がセコい! 日大は6日、都内の大学本部で違法薬物事件により廃部の方針となったアメリカンフットボール部の部員らに向けて説明会を開いた。2時間超に及んだ説明に参加した現役部員が内情を暴露。保護者をオンライン参加のみに制限し、部員たちの質問には一切答えずにスルーするなど、不誠実な対応が明らかになった。一方、指導者としての責任を問われていた中村敏英監督も説明会に出席。部員たちの前で自らの非を認め、辞任の意思を表明したのだが…。

 日大が、ようやく重い腰を上げた。アメフト部の処遇を巡っては、競技スポーツ運営委員会が先月28日に廃部の方針を決定。一方で、林真理子理事長(69)は4日の会見で「理事会で継続審議中」と最終決定ではないことを強調した。この日の説明会は、廃部の方針に至った経緯などの詳細を全く知らされていなかった部員らを対象に、初めて実施。午後7時から2時間以上にも及んだ。

 そんな中、説明会終了後に現役部員が取材に応じ、内情を暴露した。今回の説明会では、ほとんどの部員が参加。今回の薬物問題で混乱を招いた沢田康広副学長と中村敏英監督の〝ツートップ〟も対面で出席したという。しかし、説明会の内容は部員たちが到底納得できるものではなかった。

 現役部員は「今回は大学側がセコかったと思います」とバッサリ。主な不満の一つが、説明会の開催方法だ。廃部危機の渦中にいる部員の学生こそ対面で参加できたものの、保護者やコーチ陣はオンラインでの参加だったという。これでは、厳しい質問や指摘をすることが予想される保護者を「遠ざけた」とみなされても仕方がない。

 さらに、説明会の進め方も参加した学生たちの思いを踏みにじるようなものだった。現役部員は「質疑応答で、部員が『チームを改革していくために、逆にどのような行動をすれば廃部の撤回になるのか』と聞いても(大学側は)誰も何も答えない。『答えられません』のひと言もなくて、司会が『次、意見のある方』みたいな感じで、何もなかったように回し始めていた。本当にわけのわからない説明会だった」と、あきれ気味に明かした。

 まだ正式決定していないとはいえ、現状ではアメフト部は最終的に廃部となる公算が大きい。しかし、現役部員は「廃部に向けて撤回を求める意思がある部員が、圧倒的に多い」と断言。それだけに今回の説明会の不誠実なやり方は、部員たちの不安や不満を解消するどころか、むしろ増大させる結果となった。

 一方で、今回の説明会では、指導者でありながら〝雲隠れ〟を続けて部内外から非難されていた中村監督が、初めて学生たちの目の前で直接謝罪。「大麻が出た学生については指導が至らなかった、それに尽きる。組織として、そうした文化がつくれなかったのは体制側(指導側)の問題であり、学生のせいではない」と自らの非を認めた。

 また、今後については「第三者委員会から、監督にも責任はあると報告されていたので(監督を)辞めろと言われれば、しっかりと受け止めて辞任する。(学生が)問題を起こしたことは、現場の責任者として自分に責任がある。部は存続してほしい」と辞任の意思を示した。ただ、これまで〝責任逃れ〟にも見える行動を続けていただけに、多くの部員たちは冷ややかな視線を送っていたという。

 いずれにせよ、今回の説明会で大学側は対応のまずさを改めて露呈した格好。アメフト部を巡る混乱は、まだまだ収まりそうにない。