酷使問題に揺れる日本代表イレブンの〝本音〟とは――。エースのMF三笘薫(ブライトン)は、15日にけがのため途中離脱。かねて欧州組の過密日程や長距離移動による酷使問題の懸念が高まっている最中のアクシデントだけに、再び大きな波紋を呼ぶことになった。

 この問題を巡る議論が過熱する一方で、当事者である欧州組の主力選手たちの言葉には温度差があった。前回10月の代表活動で「きついですよ、正直」などと不安を吐露して、酷使問題の発信源となったMF久保建英(レアル・ソシエダード)は「前回は聞かれたから答えただけで、特にしんどいとは思っていない」と前言撤回だ。

 さらに「(所属クラブの)みんなが練習だけしている期間に、試合できてラッキーくらいの気持ちで代表に来ている」「国際Aマッチ期間で選手を呼ばない理由がない。きついのはみんな同じ。好きなことでご飯食べていることに感謝したい」と〝酷使も上等〟の姿勢をアピールした。

 MF堂安律(フライブルク)も「僕は来たい。来たくない選手は来なければいい。それで後々外されて文句を言う選手もいるんでしょうけど、僕は全部出場したい」と代表愛全開だった。

 強豪ドイツに連勝するなど史上最強の呼び声高い森保ジャパンでは、レギュラー争いも史上空前の激戦となっている。常連組の間でも危機感は強く、酷使への文句を言うよりも、代表への忠誠を誓って少しでも序列を上げたいという本音が背景にあるようだ。

 森保一監督もこの日の会見で「誰が出ても機能する、誰が出ても勝つというのを準備してきた。出られない選手がいるのは痛いが『オレがやってやる』という強い気持ちと力を持った選手がいる」とゲキを飛ばし、選手層の厚さを強調。競争激化で〝弱音厳禁〟のムードは吉と出ればいいが…。