初の〝選出ゼロ〟の屈辱とどう向き合っていくべきなのか…。24日に発表された「アジアプロ野球チャンピオンシップ」の井端ジャパンのメンバーに、ソフトバンクは12球団で唯一選出がなかった。主要国際大会で選手が選ばれないのは初めてだ。

 今大会は原則として24歳以下か、入団3年目以内の選手が対象で、若手が育っていない現状が浮き彫りとなった。小久保裕紀監督(52)は「寂しい話ですね。今の主力と(若手の力が)だいぶ空いてしまっているのが現実です」と課題を受け止めた。

 常勝期を担ったメンバーも年齢を重ねている。しかし、勝利が義務付けられている中で、大胆に若手にシフトチェンジするわけにはいかない。日本一が遠のいていることで異次元補強も敢行されており、昨年に続いて今オフも西武・山川、DeNA・バウアーら大物選手の獲得調査にも本格着手している。

 以前より鷹フロントは「補強は育成のためのものでもある」と口にしてきた。高い壁があるからこそ、チーム内に競争が生まれ、若手が育つというロジックだ。実際、空前絶後の大型補強に動いた2013年オフから7年で6度の日本一に輝く黄金期が幕を開けた。補強組がチームの中核を担うとともに柳田や中村晃、今宮ら現在の主力が大きく飛躍していった。

 ただ、それでも補強と育成の両立は簡単なことではないとの見解が一般的だ。前回の成功例は芽吹きつつあった若手が台頭する好サイクルにハマったが、今季でいえば異次元大型補強=日本一奪回が至上命令の状況で「若手にとって一軍出場はチャンスのはずが、失敗できないピンチのようになっている」(チーム関係者)との声も出ていた。

 いきなり突き抜ける若手選手は極めてまれ。とっかえひっかえでも育たない。今季まで二軍監督を務め、問題点を理解している新指揮官は「ファームでどのぐらい(成績を)残したら権利があるかという基準は必要かなと思う。ファームで首位打者を取っても一軍でチャンスがゼロでは、どこを目指せばいいのかとなる。そこの評価の統一は大切かと思う」と一案を示した。

 今オフは森、嘉弥真、上林ら実績組を戦力外として球団は若返りへの意思を示している。4年ぶりのV奪回を成し遂げた上で、常勝回帰へのきっかけをつかめるか。