一発勝負を制するのは――。2024年パリ五輪代表選考会となるマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)が15日、国立競技場発着で行われる。男子は午前8時、女子は同10分にスタートし、各上位2選手が代表に決まる。運命の一戦を前に、04年アテネ五輪金メダルの野口みずき氏(45)がコースの特徴を分析した。

 選手たちにとっては、肉体的にも精神的にも厳しい戦いになりそうだ。21年東京五輪の選考会だった19年MGCでは折り返し地点が2か所だったが、今回は6か所に増加した。8・5キロ付近から32キロ手前まで周回コースとなり、最後の5キロには高低差約30メートルの上り坂がある難コース。野口氏は「世界基準を意識した中で設定していると思う」との見解を示した。

 まさに代表決定戦にふさわしいコース設定。世界で戦う上では、今回の難コースを攻略することが重要となる。近年は男女マラソン界のレベルが飛躍的に向上。世界選手権や五輪などの大規模大会では、トラックレースのようなペースの上げ下げが当たり前のように見受けられる。だからこそ「カーブや折り返しが多いと、どうしても自然とペースにも上げ下げが出てくる。タフなカーブが結構あるので、脚への負担もじわじわとくるのでは。でも『ちょっと無理』と思ったら、絶対世界では戦えない」と指摘。五輪に向けて、絶好のシミュレーションになるというわけだ。

 今回はタイムではなく、勝負に徹したレースとなる。女子は前回覇者の前田穂南(天満屋)を筆頭に、鈴木亜由子(日本郵政グループ)、安藤友香(ワコール)、細田あい(エディオン)など多くの有力選手が名を連ねるも、大本命が不在。「ペースの上げ下げが一つのキーポイントになってくると思う。選手たちはキツいとは思うが、本当に『五輪に出たい』という気持ちが最も強い人が、勝ち残っていくと思う。我慢比べのレースになるのでは」と展望を語った。

 男子も鈴木健吾(富士通)、大迫傑(ナイキ)を軸としたレース展開が予想されるとはいえ、誰が勝ってもおかしくない。果たして笑顔でゴールに飛び込むのは誰だ。