巨人・原辰徳監督(65)の去就に視線が集まっている。チームは3年連続で優勝を逃し、自力ではどうすることもできないまま終戦の崖っぷちに立つ。指揮官は3年契約で任期は来季までとなっているが、同一監督が2年連続のBクラスとなれば球団史上初の屈辱。監督の任命権を持つ山口寿一オーナー(66)から27日までに正式なオファーを受けていないとみられ、続投か否かで賛否両論が沸き起こっている。

 どうにか命拾いだ。27日は試合がなく、3位・DeNAがヤクルトに敗れたため、他力でのCS進出に辛うじて望みを残した。ただ、危機的な状況は変わらない。残り4試合に全勝し、DeNAが残り4戦で全敗しなければCSへの道は完全に閉ざされる。

 今季も背水の覚悟で臨んだ。昨季も4位に沈み、開幕前には山口オーナーがV奪回を「必達目標」と厳命した。しかし、坂本ら主力野手陣の故障や不調、リリーフ陣の整備が遅れ、最長連勝は「6」、貯金も最大「5」にとどまった。もがき苦しみながら戦った2023年シーズンが無念の終戦となると、一気に動きだすのがストーブリーグだ。通常であれば、来季に向けたコーチ人事の見直しや戦力補強の方向性などが具体化していくが、現状は〝凍結状態〟に近いという。

 その最大の要因は原監督が来季も続投するのか、交代するのかが不透明な点にある。というのも、監督の人事権を握る山口オーナーに目立った動きがみられないからだという。球団関係者は声を潜めながら「まだ山口オーナーが原監督と会って何かを伝えたという話は聞いたことがない。そこが正式に決まらないことには、何も決められない。監督の契約は来年まで。続投は当たり前でシーズン終了まで伝える必要がないと考えているだけかもしれないが…」と打ち明けた。

 去就が不透明な状況に球団内からはさまざまな声が上がっている。

 別の球団スタッフは「原監督も年齢的なことがある。プロ野球の監督をやれるのも今回の3年間が最後という思いでやっているはず。ここ数年間の悔しさを晴らすには、来季やり返すしかない。監督業の悔しさは監督業でしか晴らせない」と力を込め「ルーキーの門脇や秋広など楽しみな若手も出てきた。この芽をさらに大きく育ててほしい」と熱弁を振るった。

 一方で、続投に否定的な声もある。「結果責任を負うのも監督の仕事の一つ。2年連続でBクラスという事実は重い」とし「実績で原監督の右に出る人はいない。WBCでも世界一に導いた。もう十分やってこられた。プロ入り前からスター街道を歩まれてきたので、これ以上〝晩節を汚す〟のもバッシングにさらされるのも見ていてツラい」と目を落とした。

 原監督は今回の3年契約を結んだ際、本紙に「人生というのは他動的。自分が監督をやりたいと思っても、できるポジションではない。(自分の)年齢的な部分もあるし、しがみついて野球をやろうという気持ちはまったくない」と胸中を明かしていた。原監督、そして山口オーナーの決断は――。