Bクラス脱出なるか…。セ4位に低迷する巨人は29日から2位・広島、3位・DeNAとの6連戦を控える。今季は大型連勝もなく、残り30試合を切っても勝率5割付近をさまよい続けている状況だ。どうにも波に乗り切れない要因はどこにあるのか。球団OBで本紙評論家の前田幸長氏は、四死球を連発して〝自滅〟する「投手陣の技術不足」と指摘した。

 上位進出へ、チームは一つの山場を迎える。DeNAとはわずか0・5ゲーム差で、広島とは6差。勝負の1週間を前にした原辰徳監督(65)は28日に「2月からずっとやってきた。あとはいい結果を残すということだね。いまさらこうだよ、ああだよと言うことではない。あとは勝負の世界。どっちに転ぶか」とコイントスをするしぐさを見せながら決意を示した。

 シーズン序盤に最下位転落の屈辱も味わったが、その後はどうにか持ち直した。しかし、貯金は最大で「5」。最大「28」を記録し、首位を独走する阪神とは雲泥の差となっている。この日時点でも巨人の貯金は「1」。劇的勝利を飾っても好調が長続きしない理由については、丸や坂本らベテランの主力野手の故障&不調に向けられがちだが、前田氏は「投手力の違い」と断言した。

「チーム防御率3・75はリーグ5位。先発で戸郷(10勝4敗)と山崎伊(9勝3敗)が踏ん張り、何とか5割で持ちこたえているなという印象を受ける。先発投手も大事だが、7、8、9回を投げる投手を固定できているチームが強い。巨人は9回を投げていた大勢が6月末から故障でいなくなり、中川が代わりを務めているが、本来は7回や8回に投げる投手。勝ちパターンは誰なのか。きちっと固定できなかったのは、いい意味で〝覆す投手〟が現れなかったからで、4位に終わった昨季と状況は大きく変わっていない」

 26日の阪神戦(東京ドーム)では、計11四死球を与えて〝制球難〟が再びクローズアップされた。原監督も「まだムダなフォアボールもある」としていたが、今季も課題は解消されていない。与四球は「333」、与死球も「51」でともにリーグ5位。

 これについて、前田氏は「阪神打線は近本、中野、木浪といった〝いやらしいバッター〟に加えて森下、大山、佐藤輝という好打者がいて切れ目がなく、投手からすると圧力がかかる」とした上で「巨人の四死球が多い理由は、技術が足りないということ。プロである以上、求められることは技術を上げること。どの球種でもいい。最低三つの球種を操り、いつでもストライクを取れる球を持たなくてはいけない」と指摘した。

 上位との対決が続く1週間。先発は山崎伊、菅野…と続く見込みだが、果たして――。