フランス1部モナコのMF南野拓実(28)が20日(日本時間21日)、ホームでストラスブールと対戦し、今季初ゴールを含む2得点、1アシストと大爆発。チームの3―0での快勝の立役者となった。昨季は不振を極め、出場機会も与えられずフランスメディアに“透明人間”とまで呼ばれていたが、今季は一転絶好調。別人のような活躍は現地でも“変身”“生まれ変わった(Reborn)”と大注目されている。

 昨季とは全く違う男がピッチにいた。前半20分、南野は味方とのワンツーで一度は相手にボールを奪われるが、すぐに取り返すとペナルティーエリア外の距離のある位置からそのまま右足を振り抜いた。豪快なミドルシュートがゴール左へ決まり先制点。さらに同36分、左からのクロスを頭で合わせ、2点目を奪った。

 後半に入っても勢いは止まらず。13分、今度は主将のFWウィサム・ベン・イェデルにスルーパスを送ると、これをイェデルがダメ押し弾。南野は、開幕戦に続くアシストとなった。これでチームは3―0で快勝。南野が全ての得点に絡む活躍でチームを勝利に導いた。

 イングランド・プレミアリーグの名門リバプールから加入した昨季は、大きな期待を寄せられながら不振。出場機会にも恵まれず、カタールW杯後の森保一監督率いる“第2次森保政権”でも日本代表メンバーから外れる不遇なシーズンとなった。しかし今季はザルツブルク時代に指導を受けたアドルフ・ヒュッター監督が就任。息の合う指揮官は南野を先発に起用。期待に応え、開幕戦のクレルモン戦で1アシストを決めるなど、調子を上げていた。

 そしてこの日の完全復活。フランスメディア「スコア」は「真の主役は、監督によって変身した日本人選手、南野拓実だ。2ゴール・1アシストと再び輝きを放った」と報道。昨季、リーグ戦18試合でわずか1ゴールで、ベンチの時間が長かったことを伝えた上で「この夏、ヒュッター新監督が日本人選手に絶大な信頼を寄せた。これは賢明な判断であったことが証明された」と、監督の力量で再生されたと伝えた。

 またフランスメディア「ゲット・フレンチ・フットボール・ニュース」は、選手評価で南野にチーム最高の「9」を付け「生まれ変わった(Reborn)選手。昨シーズンの南野はどこにいた?」とびっくり仰天。さらに「わずか1試合で昨季の得点数を上回った。最初のシュートは見事なロングレンジ、2点目は冷静なフィニッシュ、さらにアシストと、南野にとっては完璧に近い1日だった。元リバプールの選手は、昨季はサイドで迷っているように見えたが、自信に満ちあふれている。この調子をコンスタントに再現できれば、まるで新加入選手のようだ」と評した。

 1部リーグ公式サイトまで南野について「生まれ変わった(Reborn)ようだ」と表現するなど、大変身を遂げた南野。楽しみなシーズンとなりそうだ。

【本人も笑顔「本当にスペシャルだ」】モナコは公式「X」(旧ツイッター)で試合後、南野の喜びのコメントを投稿。ファンの歓声に応えた後、歩きながら「ゴールを決めて、とてもハッピーです。勝ち点3を取ったことが重要ですね。この瞬間を待っていました。ホームでゴールを決めることはうれしいけど、これは本当にスペシャル」と笑顔を見せていた。

 また、モナコのヒュッター監督は「私はタキ(南野)を19歳のころから知っているが、彼がモナコに来た時は完全なコンディションではなかったと思う。だが今年の夏、彼は非常によく練習し、その準備は興味深いものだった。今夜、勝利の助けになってくれて、私はとても幸せだ」とコメントした。