ミサイル弾をぶっ放した――。エンゼルスの大谷翔平投手(29)は23日(日本時間24日)の本拠地アナハイムでのパイレーツ戦に「2番・DH」で先発出場し、1点を先制された直後の初回に5試合ぶりの一発となる36号を中堅へ放った。角度19度の低弾道で滞空時間3・99秒と異次元の一発で、チームを逆転勝ちに導いた。キング争いでは28本塁打で2位のロベルト(ホワイトソックス)に8本差で独走態勢。自身初のプレーオフ進出へ、再び量産モードに入る。
エンゼル・スタジアムが衝撃と大歓声に包まれたのは0―1の初回一死無走者だった。相手先発は右腕ケラーだ。フルカウントからの7球目、92・2マイル(約148・4キロ)の内角低めのカットボールを振り抜いた。
角度19度、打球速度112・9マイル(約181・7キロ)の低弾道のミサイル弾は背走する中堅手を置き去りにして中堅フェンスを越えた。15打席ぶりの安打は貴重な36号同点弾。滞空時間は3・99秒で、飛距離410フィート(約124・9メートル)だった。キング争いで2位のロベルト(ホワイトソックス)に8本差と独走状態だ。打点も77に伸ばし、80打点でトップのガルシア(レンジャーズ)に3点差に接近。メジャー通算400得点をマークした。
角度19度は4月18日に敵地ヤンキー・スタジアムで放った4号と並ぶ今季最も低い弾道だった。
チーム100試合目での36号は昨季、リーグ記録の62本塁打を放ったジャッジの39本よりペースは少し遅いが、シーズン58・32本ペース。月間15発放った6月を再現することができれば、60本や新記録も夢の数字ではない。
前夜の試合では3回二死一塁で空振り三振に倒れるとベンチで何度もヘルメットを叩きつけた。直近2試合で7四球の四球禍へのイラ立ちか、それともふがいない自身への怒りからか、珍しく怒りを爆発させたが、この日はバットで吹き飛ばした。
ベラスケス、レンヒーフォに続く3者連続アーチの期待がかかった5回無死無走者はストレートの四球。観客席は大ブーイングに包まれた。3回先頭と6回二死無走者は空振り三振。5打席目は回ってこなかった。
8月1日午後6時(同2日午前7時)に迫るトレード期限前に本拠地で行われる最後の試合。大谷は「このチームでプレーオフに行きたい、ここで勝ちたい気持ちは変わらない」と決意を口にしているが、トレードは自身でコントロールできる問題ではなく、ただ待つだけだ。
移籍前提で大騒ぎしていた米メディアもチームが勝率5割に復帰したことで残留との論調が大勢を占めるようになっているものの、エンゼルスのユニホームでのラストゲームになる可能性は完全に消えていない。球場を訪れたファンも残留を願いつつ、複雑な心境だろう。そんなファンも笑顔にした。
ヤンキース戦3連勝に続きパイレーツ戦も2勝1敗と勝ち越し貯金を2とした。ワイルドカード圏内まで4ゲーム差と依然として厳しい状況に変わりはないが、残り62試合、1試合でも多く勝利を積み重ねるしかない。チームでは2014年以来9年ぶり、自身ではメジャー移籍後6年目で初のプレーオフ進出へ。大谷が二刀流でチームを導く。








