最後の〝命綱〟は守備力か――。巨人は15日のヤクルト戦(神宮)に力なく1―3で逆転負けを食らって3連敗。打線の決定力不足は深刻で、30イニング連続適時打なしとなった。吹けど踊らずの野手陣だが、失策数はリーグ最少の「28」。堅守が最大の長所となりつつあり、いかに守備から攻撃へつなげるかもカギとなりそうだ。
なすすべもなかった。3回に吉川の3号ソロで先制したが、その後はゼロ行進。コンディション不安を抱える中田翔が欠場となり、中軸の秋広、岡本和、大城卓がそろって沈黙し、散発3安打に封じられた。試合後、原辰徳監督(64)は「みんなで打破するしかない」と再び奮起を促し、大久保打撃チーフコーチは「中軸に1本も出ないというのは、打線にならない。それも含めて俺が悪い」と責任を背負い込んだ。
3戦連続で1得点以下。試合の主導権すら握れなくなりつつあるが、守備では健闘している。この日も二塁手・吉川が一、二塁間の打球をアウトにしたり、ジャンピングスローで「6―4―3」の併殺を完成させるなど、相手の好機をつみ取った。81試合で28失策の堅守ぶりは大きな武器。その原動力となっているのが、川相昌弘総合コーチ(58)だ。試合前には必ず中山や門脇らに捕球練習を課し、向上に努めてきた。
川相コーチは「長い歴史の中で、投手中心にしっかり守れる態勢はつくりたかった。もちろん坂本とか吉川とかもともといる人たちは当然なんだけど、そこに食い込む若手の中山や門脇たちのレベルアップをしないと、全体がアップしない。練習もそうだし、試合前のミーティングでも守備に対する相手の情報を流すようにしている」と明かす。そして、守備が持つ重要性をこう力説した。
「まず失点を防がないと攻撃に転じることもできない。そこがボロボロになってしまったら、いくら点を取っても勝てないので。そこはしっかりやりたい」
上位進出を狙う上で、記録に残らないミスも撲滅していく必要がある。その一例が13日の広島戦(東京ドーム)で起きた。同点の延長11回無死一、二塁の場面で秋山の三塁側へのバント処理で、三塁手・中山がベースに下がり、投手の大江が捕球。内野安打となってピンチが広がり、大量5失点につながった。
川相コーチは「ああいうところは一番良くないと思う。悪くても、1つでもアウトを絶対取るということはやっていかないといけない。全部セーフにしてまったらダメなので」と指摘した。
僅差の試合を競り勝つために、やるべきことは多い。凡事を徹底した上でさらなる高みを目指す。鉄壁の守備まで崩壊すればいよいよ命取りとなりかねないだけに、一日も早く歯車をかみ合わせたいところだが…。













