紛れもなく勝負に勝った――。ソフトバンク・板東湧梧投手(27)が5日の日本ハム戦(ペイペイ)で7回5安打1失点の好投で3勝目。今季先発としては3試合目にして初めて勝利投手となった。

 2回までに5点の援護を受けた。ピンチを迎えた3回、相手のまずい走塁にも助けられ、松本剛の適時打による最少失点で食い止めた。5回からは3イニング連続の三者凡退。モイネロが疲労を考慮した休養でベンチ外となる中、7回を投げ切ってチームの首位返り咲きに貢献した。

 先発ローテーション争いに敗れて、中継ぎでスタートしたシーズン。悔しい思いは当然あった。先月2度巡ってきた先発機会はいずれも5回持たず降板。3度目の正直となる今回は並々ならぬ思いがあった。「僕にとって大事な試合になる」。自ら退路を断って臨む覚悟が、短い言葉ににじんだ。現在チームは変則日程で先発7人でローテーションを組んできたが、球宴明けの後半戦では6枠の争いが戻ってくる。腹をくくって上がったマウンドで、道を切り開く99球だった。

「勝つことができて、ホッとしています」。次回の先発権利をしっかりつかんだ。シーズン折り返しの72試合目、板東にとっては分岐点と言える1勝となるはずだ。