ついに背番号18が帰ってきた。巨人・菅野智之投手(33)が11日のソフトバンク戦(ペイペイ)で今季初登板初先発し、5回2失点の粘投で初勝利を挙げた。右ヒジの違和感を訴えて開幕に出遅れ、チームにとっては大誤算。いきなり出はなをくじかれた原辰徳監督(64)は強烈なメッセージを連発してきたが、言葉の裏には右腕へのハッパだけではなく現場への配慮も込められていた。
ようやく菅野の2023年が幕開けした。4回に2点を先制されたが、直後の5回の攻撃で味方が3点を挙げて逆転。菅野は連打を許さず、4安打4奪三振の内容で93球を投じて降板した。本人も「内容的には良くなかった」としたように2者連続でストレートの四球を与えるなど4四死球。それでも「球数も投げられたし、抑えることができて良かった。次は野手に恩返しできるように。5回を投げて満足しているようじゃダメ。7、8回を投げられるコンディションにもっていく」と力を込めた。
復帰にこぎつけるまでには、伯父でもある原監督との間に妙な緊迫感も走っていた。事の始まりは開幕ローテ入りを断念した時点から。指揮官は「彼の場合は二軍で放らないとダメでしょう。あれだけ時間を与えて投げられなかったわけだから」と怒りをあらわにし、実戦復帰の見通しが立たなかった5月上旬には「取材してきてよ。『何してんですか?』って。(自主トレ期間の)12月、1月は絶好調だったんだから」と強烈な皮肉をぶちかました。
そして、同月下旬の二軍戦で実戦復帰しても「本人も戦っているだろうしね。指をくわえて(復帰を待って)いるとロクなことにならない」と素っ気ない言葉を残し、今月4日の復帰2戦目を終えても「(十分に時間を)あげているつもりなんだけど。〝有休〟はもうとっくに過ぎたんじゃない?」と独特な言い回しで皮肉った。
メディアを通じて、エースのおいっ子を突き放しまくる異例の展開。一連の言動に球団関係者は「もちろん、実力者の菅野が開幕からいなかったことへの歯がゆさは確かにあったでしょう」としつつ「戦力的にも万全な状態ならば早く戻ってきてほしかったはず。でも〝早く戻ってきてほしい〟というようなことは口にしなかった。そういうニュアンスが伝われば、一軍で頑張っている他の投手の士気を下げることにもなりかねない。菅野の反骨心をたきつけ、チームの和も保つ言い回しだったのでは」と読み取った。
試合後の原監督は「本人に勝ちがついたところが良かったんじゃないでしょうか。まだできるでしょう」と短い言葉で巻き返しを期待した。チームは天敵を相手に4―2で2連勝を飾り、5月26日以来の貯金生活に突入。このまま連勝街道を走れるか。












