今夏にJ1神戸を退団する元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ(39)が、6日に行われた古巣のスペイン1部バルセロナとの親善試合(国立)で華麗なプレーを披露した。今後は現役続行を改めて明言。サウジアラビアをはじめ大争奪戦となることが必至だ。さらに、将来的には日本サッカー界との〝ホットライン〟で代表強化への貢献にも期待が高まっている。
イニエスタが国立に詰めかけた4万7335人の大観衆を魅了した。古巣との記念すべき試合で今季初先発を果たすと、試合序盤から鋭いスルーパスを連発し、前半31分にはペナルティーエリア手前から強烈なミドルシュート。惜しくも外れたものの、ファンはこの日一番の大歓声に沸いた。前半終了間際にも弾丸シュートで古巣ゴールを脅かすなど躍動した。
後半36分に交代する際には場内から大きな拍手が送られ、ピッチ横で盟友であるバルセロナのシャビ監督と熱い抱擁を交わした。試合はバルセロナが2―0と貫禄勝ちしたが、主役は間違いなくイニエスタだった。試合後には「プレーを楽しむことができた。すべてが素晴らしかった。この試合は日本のサッカーファンにお別れを告げ、恩返しをする場と考えていた。それが達成できてよかった」と充実感に満ちた表情で語った。
神戸では7月1日の札幌戦(ノエスタ)が最後のプレーとなるが、その先の去就に大きな注目が集まっている。この日の試合後には「自分はまだサッカーを続けたい。まだプレーをしたい気持ちがある」と強調。イニエスタを巡ってはスペインの放送局「ラジオマルカ」が「サウジアラビアに行くかもしれない。彼はそこで求められている。多くの選手がサウジリーグと契約する」と最新状況を報じたほか、タイやアルゼンチン、米メジャーリーグサッカー(MLS)のクラブなども熱い視線を注いでいる。
さらに将来的には、日本サッカー界への貢献にも期待が高まる。「日本は自分にとって、わが家のようなところ。今後もそうなる。引退したらヴィッセルに何らかの形で戻って来ようと。そのつながりはあるし、そのつもりだ」と語り、神戸で監督やフロントとして復帰する可能性も示唆した。
また、元日本代表FW武田修宏氏(55=本紙評論家)は「いずれはスペイン連盟で要職も務めるだろうし、そうすれば日本代表とのマッチメークなども期待できる」と予想。〝イニエスタルート〟で強豪スペインと定期的に試合が組めれば、代表強化には理想的な場となる。
イニエスタは〝第2の故郷〟である日本のサッカー発展へ今後も大きな力となってくれそうだ。
【盟友・シャビ監督が絶賛】バルセロナのシャビ監督が現役時代からの盟友であるイニエスタを絶賛した。久しぶりに再会した2人はピッチ上で何度も抱き合うなど変わらぬ絆の深さを見せた。試合後に会見したシャビ監督は「サッカー界のレジェンドだと思う。そういう選手と試合ができてうれしい」と笑顔。そして「ベテランの域に入ったが、試合中に見せたクオリティーは目を見張るものがあった。私にとって彼は常に素晴らしく、スペインサッカー、バルセロナに対しても素晴らしいものをもたらした」とこの日のプレーやこれまでの実績を絶賛していた。












