【ニューヨーク27日(日本時間28日)発】名将の親心が成功への追い風となるはずだ――。メッツを率いるバック・ショーウォルター監督(66)が、メジャー挑戦1年目の千賀滉大投手(30)への偽らざる思いを明かした。
35歳で指揮を執ったヤンキースを皮切りにレンジャーズ、オリオールズ、メッツの異なる4球団で最優秀監督賞に輝いたメジャー史上唯一の名将。数々の名だたる選手を育て上げ、経験豊富な66歳は選手の本質を見抜く力に長けている。
開幕から1か月、ここまで3勝1敗、防御率4・15と上々のスタートを切った千賀をどう見ているのか。「彼は(プレー以外も含め)スポンジのように吸収力がある人間だ。私は日本や韓国、ニカラグアなどさまざま国に行ったことがある。だから、それぞれの文化が(自分の国と)どれだけ違うかということを知っている。そんな中で彼はいつもアンテナを張り巡らせ、誰とでも話をすることができる。常にオープンマインドで受容力が高い。だから、ここで人よりも早くなじめているんだと思うよ」。クラブハウスやベンチで、1年目とは思えない協調性を示す新戦力の資質に目を細めている。
来日経験もあり、日本人選手を率いた経験もあるショーウォルター監督。すでに千賀の本質を見抜いていた。「彼は自分自身に対して、厳しすぎるというくらい厳しいところがある。もう少し自分に対して優しくなってもいいんじゃないかなって思うんだ。だから私は、どこかのタイミングで彼にそのことを伝えようと考えている。あとは周囲への遠慮から、言いたいことが言えていないのではないかとも思っている」と語るとこう続けた。
「私がボルティモア(オリオールズ)時代に一緒だったコージ(上原浩治氏)をキャンプ地に呼んだのも、コウダイの本心を知りたかったというのがあったからだ。もっと自分がどう思っているのかを、周囲に気を遣いすぎず言ってほしい。それが彼が成功するために必要なことだと私は思っている」。開幕直前の3月末、オリオールズ時代に強い信頼関係にあった以心伝心の教え子・上原浩治氏を招待。千賀の本心と自らの明察が一致していることを確認するためだった。
千賀はショーウォルター監督のことを「昔は鬼のように怖かったそうですが、僕の中ではジョークが好きな〝おもろいオッチャン〟。たとえ僕の負けが込んでもジョークを言い続けてほしい」と敬意と茶目っ気を込めて語る。そこにはすでに確かな信頼関係が生まれている。異国で孤独な戦いに挑むルーキーにとって、良き理解者の存在は大きい。












