来日2年目の阪神カイル・ケラー投手(29)が中継ぎへの配置転換が決まった元同僚のアスレチックス・藤浪晋太郎投手(29)へ異例のエールを送った。

 メジャー1年生の藤浪は4試合に先発して0勝4敗、防御率14・40。事実上、先発失格の烙印を押された形だ。入団時の期待の大きさゆえ、現地メディアの評判は厳しいものになっているが、K・ケラーは「必ずまた先発に戻って活躍する姿を見せてくれるはず。米国でも彼の良さが見られる日が必ず来ると信じている」と声を大にする。

 異国の地で適応する難しさは肌で感じた。来日1年目の昨季は前年までクローザーを務めたスアレス(現パドレス)に代わる守護神として期待されたが、初登板だった開幕戦で1点リードの9回に2本塁打を食らって逆転負け。7回3失点だった藤浪の白星を消した。その後も力を発揮できず二度の二軍落ちを経験。日本メディアの厳しい風当たりも体験した。

 出だしでつまずいたという点で昨季のK・ケラーと今年の藤浪は似ている。ただ、K・ケラーは6月半ばから17試合連続無失点を記録するなど本来の力を発揮。最終的に34試合に投げて3勝2敗5ホールド3セーブ、防御率3・31、奪三振率12・67と持ち直した。

 だからこそ、言えることがある。K・ケラーは「成功に至るまで、あとほんのわずかな部分だと思う。米国でも十分に能力を発揮できる力がある選手。彼自身が自分を見失わないように、自分の投球をすればいい。去年も藤浪は先発からブルペンに来て、また先発に戻ったよね? それができたわけだから。自分の投球を続けているうちに、きっと彼なら何かをつかんでくれるはず」と力を込めた。

 藤浪の仕事ぶりに何かと気にかけ、成績もチェックしている。離れていても同じ異国で働く投手として〝心の揺らぎ〟のようなものも分かるのだろう。K・ケラーは「この何試合で、全てがダメだったと思う必要は全くない。落ち込む必要はなく、自分の持っているものを信じて、どんどんストライクゾーンで勝負していく姿をぜひ見たいよね」とも付け加え、今後の〝逆襲〟に期待を寄せていた。