どこまで落ちるのか。借金生活に苦しむ巨人は21日のヤクルト戦(神宮)に0―3で今季4度目の零封負けを喫し、再び最下位に転落した。先発投手が初回から主導権を手放し、打線は小技も決められずに5併殺の大拙攻。シーズン序盤で早くもV奪回に暗雲が垂れ込める中、なけなしの好材料とは――。
目を覆うような惨状だった。来日未勝利のまま4度目の先発マウンドに立ったビーディは、2回までに1点ずつ献上して5回で降板。劣勢を覆したい打線のチグハグぶりを象徴したのが5回の攻撃だった。無死一、二塁のチャンスで吉川は送りバントを失敗して捕邪飛。その後、一死満塁としたものの大城卓が最悪の二ゴロ併殺に倒れるなど、計5度のダブルプレーでことごとく好機をつぶした。
試合終了直後のベンチ裏では、大久保打撃チーフコーチが異例の緊急ミーティングを実施。原辰徳監督(64)は「なかなかつながらなかったですね。やっぱりあそこの(吉川の)バントの場面がね」と悔しさをにじませた。
これで6勝12敗で借金6まで膨らみ、首位ヤクルトに5ゲーム差をつけられた。何もかもが思い通りにいかない中、唯一と言っていい〝収穫〟もなかったわけではない。今季初のヤクルトとの対戦を前に、合言葉のように飛び交っていたのが〝村神様〟についてだ。
「村上は眠らせておかないといけない。このチーム状態で村上に目覚められたら大変なことになる。ましてや神宮だからね」(チームスタッフ)
WBCでは世界一奪還に貢献する劇打も放ったツバメの主砲・村上宗隆。ただ、開幕後は「令和の3冠王」らしからぬ低空飛行が続いている。2本塁打こそマークしているものの、この試合のプレーボール前まで5試合でわずか1安打。打率1割8分9厘で、ヤクルトのチーム打率も1割8分8厘だった。その一方でチーム防御率は脅威の1・88を誇る。鉄壁の投手陣に加えて打線を奮起させないためにも、村上に復調のきっかけを与えないことが叫ばれたわけだ。
神宮球場では乱打戦になることも珍しくない。昨季の巨人投手陣はセ球場で最悪の防御率5・50。中でも記憶に新しいのは、昨年6月24日からの神宮3連戦だ。両チームから合計18本塁打、67得点が飛び出し、〝ノーガード〟で打ち合った。とはいえ、現在は打順も定まらず、当時よりもチーム状態は悪化している。
この日の村上との対戦では四球、空振り三振、見逃し三振、四球で快音は響かせなかったが…。主砲を抑えてもチームが敗れては元も子もない。今後も綱渡りは続きそうだ。












