開幕投手の熱い気持ちが立浪竜に逆転勝ちを呼び込んだ。3月31日の巨人戦(東京ドーム)で5年ぶり2度目の大役を務めた中日・小笠原慎之介投手(25)が8回途中まで145球を投じる〝涙の熱投〟で野手陣の奮起をもたらした。
7回までは2安打1失点とほぼ完璧なピッチング。球数は120球に達していたが「球数は全然見ていなくて、体の状態的にもいけそうだったので」(小笠原)と1点リードの8回のマウンドにも上がった。だが、二死一、二塁から中田翔に逆転の2点三塁打を許し7回2/3で降板。「僕が打たれたので本当に申し訳ないという気持ちがありました」と思わず涙があふれた。
それが9回、高橋周の2点二塁打などで一挙4点を奪って逆転。「僕たちがもっと点を取ってあげられれば(小笠原は)楽に投げれた。頑張ってましたね」(高橋周)と25歳左腕の奮投に野手陣も必死に応えた。
小笠原は3月3日のWBC日本代表との壮行試合(バンテリン)で5回3安打1失点と好投し、開幕投手を内定させた。世界一の侍ジャパン相手に勝利投手となったのは小笠原しかいない。「大野さん、柳さん頼みにならないよう僕が独り立ちしないといけない。いつまでもあの2人に任せっぱなしではチームは強くならないですし(高橋)宏斗もいますから、いい背中を見せられたらなと思っています」。開幕投手に決定後、こう決意を語っていた左腕が〝有言実行〟で引っ張る姿勢を見せた格好だ。
「9回に逆転してくれて改めてこのチームで優勝したいなという気持ちがすごく強くなった。たかが1試合ですけど最高のスタートが切れたんじゃないかなと思います」。涙の145球が12年ぶりVを目指す中日に最高のスタートをもたらした。












