松野博一官房長官は29日に開かれた衆議院内閣委員会で、動画投稿アプリ「TikTok」(テックトック)の利用制限などについて言及した。

 TikTokは中国企業が運営する人気アプリで日本国内での利用者が増えている。

 しかし米国では世界中で1億5000万人がTikTokの利用者を通じて中国政府への情報が洩れることを警戒。米議会下院の外交委員会は今月1日、国内でのTikTokの利用をバイデン大統領の権限で、全面的に禁止できる法案を賛成多数で可決させた。

 さらに米議会下院は23日にTikTokをめぐる国家安全保障上の心配に対処する目的で法律の制定を進めることを表明した。今後の法案成立の見通しについて日本の政府関係者は「不透明な状況だとみられています」と指摘した。

 質問に立った立憲民主党の中谷一馬氏は政府に対して「米国やEU(欧州連合)、イギリスなどは政府端末での利用を禁止している。日本でもTikTokのみを対象にし、利用を禁止するルールを策定する可能性があるのか」と質問した。

 これを受けて松野氏は「欧米と比べて、対応が遅れているとは考えていない」と答弁。中谷氏に「(TikTokは)見ている人が多いツール。TikTokの利用制限を含めた同様の措置を検討する可能性があるか」と再び問われ、「特定の企業を排除する訳ではない。セキュリティやプライバシーの確保が重要だと考えています。今後も適切に判断したい」とした。

 TikTokをめぐる問題は、有権者の関心が高いこともおり、政府の対応に注目が集まる。