兄に続け! 第95回記念選抜高校野球大会は19日、甲子園で行われ、
センバツ最多5度の優勝を誇る東邦(愛知)が鳥取城北の追い上げに苦しみながらも6―3で勝利。前回優勝した2019年以来、4年ぶりに初戦を突破した。

 2回に藤江の遊撃強襲による適時二塁打で先制すると、4回には中日・石川昂弥内野手の弟で主将の瑛貴(てるき)内野手(3年)が先頭で中前打を放った。そこから2連打で無死満塁の好機をつくると、南出の右前適時打などでこの回に一気に3点を奪った。

 勝利の突破口を切り開く、甲子園初安打をマークした主砲は「積極的に振りにいった結果があれだった。ヒットが打てなくても良かったというか、どの打席も別に悪くはなかった」とクールに話した。

 東邦は当時エースで主砲だった兄・昂弥を擁して2019年にセンバツ優勝。それ以来、4年ぶりの甲子園勝利とあって石川は「初戦が一番難しいというのは聞いてたので、そこをしっかり自分たちの野球できたので、とりあえずホッとしています。一戦一戦勝って(兄に)続きたいです」と言葉に力を込めた。

 前日18日には兄・昂弥から連絡が入り「寝る前に『頑張れよ!』というLINEが来て『頑張ります!』と返しました。大事な大会の節目節目に(優勝を)経験している兄から言葉をもらえるのはうれしいです」と励みとなっていることを明かした。