侍ジャパンの大谷翔平投手(エンゼルス)が、16日のWBC準々決勝・イタリア戦(東京ドーム)に「3番・投手兼DH」でリアル二刀流先発。先制の口火となり、相手の意表をついたバント安打を決めた。

 0―0の3回一死一塁で大谷に打席が回ると、イタリア内野陣は遊撃手が二塁ベース後方に守る極端な右寄りシフトを敷いた。第1打席はそのシフトに阻まれて遊直に打ち取られたが、この打席は三塁側へ絶妙のバントを転がし、チャンスを広げた。

 その後、吉田の内野ゴロの間に1点を先制し、岡本の左越え3ランでこの回一挙4点。

 本紙評論家の得津高宏氏は「大谷はメジャーでもバントをすることがありますが、見事に決まりましたね。自分のひと振りで決めようというのではなく、後ろの打者が何とかしてくれるという信頼感があってこそ。なりふり構わず先制点がほしかったというのもあると思います。勝つために選択した素晴らしいプレーでした」と絶賛した。

 そんな大谷について「相手の意表をつくという点では、現役時代の長嶋茂雄さんもバントをしたことがありましたね。ミスターの場合は『みんなを驚かせてやろう』という思いが強かったのかな。張本勲さんも意表をつくバントをしていましたけど、張本さんの場合は自分の打率を上げるための個人プレーでしたね。今回の大谷とはちょっと違うような気がします」と、得津氏は往年のスター選手たちの〝意外なバント〟を思い返していた。