「意外な難敵」を攻略し開幕ダッシュにつなげられるか。日本ハムは14日に開場した新球場「エスコンフィールド」でオープン戦2試合を終え、改めて本拠地での戦いの難しさに直面している。

 札幌市に隣接する北広島にオープンした新球場は開閉式の屋根を備え、中堅後方がガラス張りという斬新なデザイン。球場内には温浴施設やクラフトビールの醸造所が設置されるなど、野球ファン以外でも楽しめるとあって、今や地元を中心に人気急上昇中だ。

 ところが、実際にプレーする選手に感想を聞くと「見た目は本当に素晴らしいの一言だが、プレーする側からすれば厄介な球場」と意外な声が相次ぐ。新球場開場前には昨季までの本拠地・札幌ドームに比べグラウンドが狭く、外野フェンスも低いことから「本塁打が出やすそう」「得点力が向上する」とナインにも好評だったが、なぜ今、その印象が変わってきたのか。背景には実際にプレーして分かった2つの要因がある。

 一つは、新球場の売りでもある内外野の天然芝だ。人工芝に比べ、天然芝のグラウンドは打球のイレギュラーが多く打球スピードも落ちる。必然的に守備では高度な捕球技術や反応、腕力等が要求される。この適応が容易ではないという。

 しかも天然芝という難敵に加え、新球場は中堅後方が高さ70メートルのガラス壁とあって照明や明るさも独特。時間や角度によっては打者、守る野手双方にとって投球、打球が見づらい。他球場以上に選手はプレーに細心の注意を払う必要があり、これが厄介というのだ。

 新庄監督も対外試合2試合を終え、改めて課題克服の難しさを痛感したようで「やっぱり芝がね…バウンドが弾まない。その下の土も柔らかいから打球が死ぬ。どうしようもない」と語り、照明に関しても「ちょっと暗い時もあるし、まぶしいというのもあるので。これからいろいろと試していきたい」と開幕までの短期間で集中的に対策を練る構えだ。

 シーズンの半分を戦う本拠地球場をどう克服するかは日本ハムにとって最重要事項。もちろん相手チームにも条件は同じで、課題をクリアできれば〝地の利〟にもなる。7年ぶりのリーグ制覇に「スタートダッシュしかない」としている指揮官は「とにかく練習していくしかない」と決意を新たにしている。