【広瀬真徳 球界こぼれ話】日本ハムの“新球場問題”が先日、一応ではあるが決着した。
来年3月に開場する「エスコンフィールド北海道」の本塁後方ファウルゾーンが日本の公認野球規則の規定に満たなかった問題。日本ハム側は意図的ではなかったとはいえルールの解釈や認識が不十分だった。他球団への説明と謝罪はやむを得なかっただろう。そのうえで23年オフと24年オフを使い改修工事を行うことを明言した。これでNPBと他球団はこの一件に終止符を打つようだが今になって思えばこの問題、目くじら立てて議論すべき事案だったのだろうか。
野球というスポーツは他の団体競技と比べてもルールや規定にあいまいな点が多いと言われる。例えば球場の広さ。野球規則には「両翼まで320フィート(97・534メートル)、中堅まで400フィート(121・918メートル)以上が望ましい」と記されているが、冷静に見るとこの規定も不思議である。
サッカーやラグビーなど大半のスポーツのピッチやフィールドは正確に距離や幅が決まっているのに、野球のグラウンドは大きさや形状が異なる。両翼までの距離や外野フェンスの高さなども上記規則のように一定の範囲内であれば自由に決められる。この不揃いの条件下で各チームの選手はペナント争いとともに防御率や打率、本塁打数等の個人記録を競い合っているのである。
この背景を考慮すると日本ハムがルール違反を犯したとしても今回の誤差を他球団が執拗に追求するのは大人げない気がしてならない。日本ハムは改修を決断したが、もう少し寛容な対応でも良かったのではないか。
ある現役コーチにも今回の件について聞いてみたが「ルール順守は当然としても、正直なところ現場の選手の多くはファウルゾーンの距離や狭さなんてあまり気にしていない」とこう続けた。
「プレーする選手が気を使うのはやはり各球場に一任されているグラウンド内の仕様。例えばマウンドは傾斜や硬さなどが球場ごとに大きく異なる。野手なら球場の形状やフェンスの高さ、芝や土の種類等で個人成績が左右されることもある。それが野球と言われればそれまでだが、この差は想像以上に大きい。ファウルゾーンの規定違反がこれだけ議論されるのであれば、グラウンドの違いについても公平感を持たせるべき。選手にとってはファウルゾーンよりこちらの方が重要ですからね」
ひとまず「特例」で来季はファウルゾーンが狭い現状のまま公式戦を行う日本ハムの新球場。規定に約3メートル満たなかったことが果たしてどの程度プレーに影響を及ぼすのか。興味と関心を持って見守りたい。












