【広瀬真徳 球界こぼれ話】日本シリーズが終了した直後の今月1日、日本ハムが2年目の新体制をスタートさせた。

 今季リーグ最下位に沈んだチームは一軍首脳陣を刷新。新庄監督を現役時代から熟知する球団OBの建山義紀投手コーチ(46)、森本稀哲外野守備走塁コーチ(41)らが入閣した。ちょうど1年前の新監督就任会見で「優勝は一切目指しません」と宣言した新庄監督も来季に関してはすでに「優勝しか目指さない」と日本一奪還を公言する。その言葉どおり翌2日には球団が佐藤龍世(25)と西武・山田遥楓(26)の交換トレードを発表。4日には先月のドラフトで3位指名した加藤豪将内野手(28)の入団も決定した。戦力補強を含め着々と進む新たなチームづくり。新球場「エスコンフィールド北海道」の開場を含め期待は高まるばかりだが、その一方でまだ決着していない「微妙な案件」もある。監督2年目を迎える指揮官の新たな「呼び名」である。

 周知のとおり新庄監督は9月末の今季本拠地最終戦(札幌ドーム)で自らの登録名だった「BIGBOSS(ビッグボス)」からの卒業を発表。来季は新たに「SHINJO」で再スタートを切る方針を明かした。この変更に伴い報道陣も今後は「新庄監督」と呼ぶのがベストだと思われていた。だが、本人は昨年の監督就任直後から新聞やネットの表記はともかく「監督」と呼ばれることに強い抵抗感を示している。そんな状況下で今後どう呼べばいいのか。一部報道陣は今もこの点に頭を悩ませている。

 新庄監督はシーズン終了後には「ビッグボスを卒業しても“新庄監督”とはいきなりならんでしょ」と苦笑い。そのうえで「(今後も)ボスでいいんじゃないですか。いきなり『新庄さん、よろしくお願いします』とかはやめましょうよ」と呼びかけていただけに、今後は「ボス」の呼び名が続く可能性が高いのだが…。

 テレビ、ラジオや新聞等の表現ではすでに減少傾向の「ビッグボス」や「ボス」の呼称。今年の流行語大賞にノミネートされたにもかかわらずこのまま自然消滅するのか、それとも指揮官の象徴として後世まで残るのか。チームとともにその行方が気になる。

 ☆ひろせ・まさのり 1973年愛知県名古屋市生まれ。大学在学中からスポーツ紙通信員として英国でサッカー・プレミアリーグ、格闘技を取材。卒業後、夕刊紙、一般紙記者として2001年から07年まで米国に在住。メジャーリーグを中心にゴルフ、格闘技、オリンピックを取材。08年に帰国後は主にプロ野球取材に従事。17年からフリーライターとして活動。