2月21日東京ドームで38年のプロレス人生に終止符を打った〝プロレスリングマスター〟武藤敬司(60)が12日、神戸市の神戸ポートピアホテルで〝黒いカリスマ〟蝶野正洋(59)と「スペシャルトークショー&ディナー」を開催。まさかの今後をチラつかせて笑いを誘った。

 武藤は開口一番「つい先日までプロレスをやっていました。今はただのオジサンの武藤です」とあいさつ。引退試合が終わってからもルーティーンは残っているといい、「今朝も5時に起きてトレーニングしてきた」と元気いっぱいだ。

 引退試合では新日本プロレスの内藤哲也との試合後、「どうしてもやりたいことが一つあるんだよな。蝶野! 俺と戦え!」と「闘魂三銃士」の盟友・蝶野に一騎打ちを要求。蝶野がサプライズでリングに上がり、シャイニングケンカキックからのSTFでギブアップを奪って盟友を介錯し、東京ドームを大きな興奮と感動に包んだ。

軽妙トークを繰り広げた武藤(左)と蝶野
軽妙トークを繰り広げた武藤(左)と蝶野

 引退試合を振り返り「ファンの皆さん、そして何といっても蝶野が花を添えてくれて盛り上がった」と感謝すると、蝶野は「今ごろ『ありがとう』って言われても迷惑しましたよ」と一瞬、イヤそうな顔を見せつつ「歴史に残る引退試合になったし、帳消しでいいと思います」と笑顔を見せた。

 リングを去った武藤だが、蝶野から今後について「1試合だけとか限定復帰しても、ファンの方は誰も怒らないでしょ」と振られると「じゃ、お前が引退試合やる時に」と逆襲。引退試合をしていない蝶野に引退試合をするよう勧めた。

 ファンの期待値も上がったが、武藤は「あんまり表立って、武藤敬司が復帰すると集中砲火きそうだから、まるっきり違うキャラクターで出ていい?」とトーンダウン。蝶野に「長州(力)さんとM―1やろうって言ってるんだけど、やる? 3人でトリオで。長州さんには、いてもらうだけ。『切れてないですよ』だけでいい。強めにツッコんで、『切れてないですよ』が、いつ切れるかっていうのをやりたい」と持ち掛け、笑いを誘っていた。