ノアの無頼派集団「金剛」率いる拳王(38)が、GHCヘビー級王者の清宮海斗(26)に非情通告だ。2月21日の東京ドーム大会で、新日本プロレスのIWGP世界ヘビー級王者オカダ・カズチカに惨敗した責任を徹底追及。ジェイク・リーとのV5戦(19日、横浜武道館)を控えるGHC王者に引退を迫った。
いまだに怒りが収まらない。清宮がオカダとの王者対決で完敗したことについて、拳王は「俺だったらいくら会社に止められようとも、ノアのトップとしての責任感から(ベルトを)返上する。あそこまで格の違いを見せつけられての敗北は返上どころか、引退した方がいいんじゃないのか?」と吐き捨てた。
特に聞き捨てならないのが、オカダ戦後の清宮が「力の差を感じた」と〝禁断の言葉〟を口にしたことだ。昨年9月にGHC王座を奪われた前王者としてのプライドが許さなかった。
拳王は「バイタリティーがない!」とした上で「あの言葉にノアの選手たちはずっこけたと思うぞ。(首を負傷した)原田大輔は苦渋の思いで引退するのに、アイツはあんなおいしいシチュエーションでよくそんなワケがわかんないこと言えるよな」と糾弾した。
だからこそ、この状況下で迎える清宮とジェイクのGHC戦など言語道断だ。「アイツ(清宮)は会社のお膳立てを普通に消化してしまっている。ここまで盛り上がらないGHC戦なんて、まれに見るもんだ。負けたら引退しろ!」と迫った。
話題性に欠けるのは、挑戦者にも責任があるという。方舟マットの新参者であるジェイクに対しても「全日本プロレスを裏切って金のためにノアに来たんだろ? 残念なGHC選手権になるだろうな」とキバを向いた。
横浜大会のメインを務めることが確実な2人に期待できない以上、自らが中心に立つしかない。同大会で拳王は、征矢学とのコンビでGHCタッグ王者のマサ北宮&稲葉大樹に挑戦する。
しかも、9日の後楽園大会には全日本の世界タッグ王座を保持する青柳優馬&野村直矢が来場。全日本21日の東京・大田区総合体育館大会での次期挑戦者に指名された。
タッグ2冠のチャンスを得た拳王は「俺が全日本プロレスを潤わせてやるよ。そのジャブとして、3万8700円分も全日本プロレスくじを買ってやったんだ。身銭を切ってでも潤わせてやる気持ちがあるんだよ」とにやり。ノアと全日本、両団体を席巻する。