昨年10月に死去したプロレス界のスーパースター・アントニオ猪木さん(享年79)の「お別れの会」が7日、東京・両国国技館で行われた。
11時から行われた第1部には多くのプロレス関係者、政界関係者が出席し故人をしのんだ。出席した武藤敬司と蝶野正洋が報道陣の取材に応じ、心境を明かした。
蝶野は「先日は武藤さんが素晴らしい引退試合をやられて、あれは猪木さんに対するいいお土産というか。アントニオ猪木と猪木寛至というたくさんの顔を持っていますから、そういう形でたくさんの方たちがかけつけてくれたんだなと改めて感じました」と実に4800人が出席した会を振り返った。一方の武藤は「俺の中では猪木寛至って一切ないんですよ。ホントに24時間アントニオ猪木でしかなくて。この前、長州力のポッドキャストやったんだけど、藤波(辰爾)さんは猪木さんの歴史いっぱい知ってるよ。猪木さん、昔ライオン飼ってたんだよ? ガラガラヘビも郵送で持ってきたとか言ってたな。当時は法律で許されたらしいんだ」と豪快の一言で済ませていいのかよくわからないエピソードを放り込んだ。
武藤は2月21日に東京ドームで現役を引退。「たぶん猪木さんと一緒に汗を流して練習した、試合したってのはおそらく俺とかの時代までだと思うんですよ。だからいつも言ってるのは、もしかしたら昭和のプロレスっていうのは俺が引退して終焉かなって思ったりしますね」としみじみと語った。また蝶野も「自分の中でも一つの区切りになるし、プロレスの歴史的にも一つの区切りになると思う。それを繰り返すのが歴史ですから。これから新しいものがどう変わっていくのか。自分も猪木さんの志の中で何かつなげていくものはないのかっていうので、ボランティア活動だったり社会貢献だったりはやってきているので。そういうのは影響されてきたので、続けていこうと思います」と、改めて師匠の偉大さを感じた様子だった。