ジェイソンジャパンが本格始動――。2024年パリ五輪の出場をかけた争いが、各競技で動き出した。自転車トラック種目もインドネシア・ジャカルタで2月23日に開幕したネーションズカップ第1戦から実質的にスタート。

 出場枠獲得へ日本代表は奮闘しているが、大会前に練習拠点の伊豆ベロドロームでジェイソンニブレット短距離ヘッドコーチ(40)に取材し、代表の状況とパリへの意気込みを聞いた。

 昨年4月から自転車トラック短距離チームを指揮するジェイソンは、本格シーズンを迎えるにあたり「いい雰囲気をつくることができた」と、現在のチーム状況に胸を張る。コロナの影響で東京五輪が延期となり、多くの大会が中止――。

 メダルが期待された東京五輪組と比較すれば競技歴に差があるものの「国際大会では良い走り、良いパフォーマンスを見せた。経験が少ない割には圧倒されず、ベストを尽くしている」と強豪相手に臆するところはみじんもない。

 2月23日にインドネシアで開幕したネーションズカップ第1戦から〝負けられない戦い〟がスタート。女子は世界選手権2年連続銀メダルの佐藤水菜(24=チーム楽天Kドリームス/JPCU神奈川)が引っ張る形だ。

 指揮官も「彼女は大会に出るたびに自信、競争力が上がっている。レーサー、競技者の精神を持っていてレースの中で展開の分析、判断力も上がっている。世界選手権から比べると肉体、筋力の面も成長した」と太鼓判を押す。

 太田りゆ(28=チームブリヂストンサイクリング/JPCU埼玉)、梅川風子(31=チーム楽天Kドリームス/JPCU東京)にも成長を感じ「ネーションズカップは世界に対して自分たちの立ち位置がどこにあるかを確認できる」と話す。

 一方、男子は昨年の世界選ケイリン決勝進出の寺崎浩平(29=チーム楽天Kドリームス/JPCU福井)をはじめ、山崎賢人(30=チーム楽天Kドリームス/JPCU長崎)、小原佑太(26=チーム楽天Kドリームス/JPCU青森)、中野慎司(23=チーム楽天Kドリームス/JPCU青森)、太田海也(23=チーム楽天Kドリームス/JPCU岡山)の競輪選手に、長迫吉拓(29=チームブリヂストンサイクリング)と多彩な顔ぶれだ。

 勇敢な戦士たちを見つめ「楽しみにしているのはチームの中で誰が目立つ、誰が成績を出せるかということ。五輪と同じプレッシャーがかかる環境で誰が耐えられるか? 」とチーム内での競争が〝相乗効果〟を生むことに期待を寄せている。

 夢舞台まであと1年――。ジェイソンジャパンの鐘の音は鳴った。「パリ五輪の枠を取って出場できるのが最初の目的。ネーションズカップ、世界選手権はただ参加するだけでなく、競争力のある選手を出場させ、表彰台に乗ること、メダルを狙っていく」と〝メダル請負人〟は力強く宣言した。