プロとは、かくあるべし。西武・山川穂高内野手(31)が今年も独自アイデアを駆使して初選出されたWBC侍ジャパンに歩を進めている。

 宮崎・南郷キャンプで初めて好天に恵まれた8日午前に野手組ではシートノックが行われ、山川は本職の一塁ではなく、不慣れな三塁守備に就いた。志願だったものの名ノッカー、黒田コーチが繰り出したイージーゴロを3球連続失策。若手ナインからヤジの〝喝采〟を受けた。個別練習では待望の屋外でのフリー打撃に臨み、逆風の中、19スイングでサク越えは1本にとどまった。

 練習後、取材に応じた山川はまず辻政権時に失格のらく印を押された三塁守備にあえて就いた狙いをこう語った。

「プロに入って1年目以外は一塁をやってきた。一塁に慣れると、物足りなくなる。慣れないところをやると、またフレッシュな気持ちで臨めるので違う刺激をもらいたかった。10年目のキャンプで、シートノックで、緊張するというのはなかなかない。これは面白い」

 何本もの飛球を風で押し戻されたフリー打撃については「悔しい…。もう少しホームランを見せたかったですね。風が天敵ですね。いっぱい練習しても自然には勝てないんだなと改めて感じた」と無念さをにじませながらこう続けた。

「バットを強く振れているので、これは間違いないのかなと。東京ドームで打ったりとか、侍のキャンプに行った時は間違いなく大丈夫な体の使い方、バットの使い方はできていると思う」

 そして、自主トレから継続している口に風船をくわえての打撃練習についても「打撃というのは構えが決まっていると高い確率で自分のスイングができる。その構えをつくるための意識。気を吐くと同時に腹圧を高めて腹筋に力が入る状態でバットを構えると手の位置が安定する」と取り組んでいることの意味を理路整然と言語化した。

 いま必要なことを自ら考え、知恵を絞り実行、検証できる能力。自分で自分をコーチできるこの能力こそ打撃2冠王・山川の強みだ。