3月に開催される第5回WBC日本代表の残り18選手が26日発表され、日系選手で初となるカージナルスのラーズ・ヌートバー外野手、昨季本塁打王と打点王の西武の山川穂高内野手らが選ばれた。6日に先行発表されたエンゼルスの大谷翔平や、ヤクルトの村上宗隆内野手ら12人を含め全30選手が決定。巨人から選ばれた岡本和真内野手は三塁が本職ながら早々と「万能侍」への変身を決意し、昨秋には川相昌弘総合コーチに弟子入り。守備の名手から授かった極意が侍ジャパンを世界一に導くかもしれない。
ついに念願の切符を手に入れた。代表入りが正式決定した岡本和は「WBCでプレーすることはずっと目標でした。代表のユニホームを着て、素晴らしい選手の皆さんとともに戦えることを誇りに思います」と喜びをかみ締めた。
Bクラスに沈んだ昨季はCSにも進めず、早々とシーズンは終了。悔しさを押し殺しながらも、夢舞台に立つ可能性を信じて素早くモードを切り替えた。本職の三塁には令和初の3冠王、ヤクルト・村上がおり、分の悪さは明らか。招集されるためにはかつて守った一塁と左翼の〝サビ〟を落とし、ユーティリティー化することが不可欠だった。現在は外野の練習にも取り組むが、岡本和はまず一塁守備に着手。それを行動に移したのは昨年10月下旬の秋季練習中だった。
個別練習の際に、ファーストミットを手に現れ「川相さん、よろしくお願いします」と直訴。「侍用か?」と問われると「はい」と頭を下げ、技術指導を仰いだ。岡本和が一塁を守ったのは2019年が最後。ここから特訓の日々が始まった。
川相コーチが岡本和に授けたのは、主に捕球動作について。ミットを前に押し出しながら捕球することで、ショートバウンドの送球などを捕る確率を上げるというもの。現役時代に遊撃手としてゴールデン・グラブ賞に6度輝いた名手は「(体を引いた状態で)後ろで捕れば捕るほど(捕球が)遅れる。間一髪のタイミングだと審判にセーフと言われる。少しでも早く、少しでも前で捕ったほうがアウトにできる確率が上がる。すべてが役に立つとは僕も思っていないけれど、プレーの中のいくつかの場面では役立つと思う」と狙いを明かした。
直接指導だけでなく、手本となる動画まで岡本和に送り、いつでも忠実に反復練習できる環境も整えた。すべては夢のWBCに出場し、日本の世界一に貢献するためだ。
日の丸を背負う極限状態では、瞬時の判断で一つのアウトを取れるかどうかで試合の流れや勝敗を大きく左右する可能性もある。サッカーのカタールW杯で日本代表MF三笘薫が1次リーグのスペイン戦で見せたスーパープレーのごとく〝岡本の1ミリ〟が侍ジャパンを救うことになるかもしれない。












